※本サイトは一部アフィリエイトプログラムを利用しています

注目記事

節税対策で知らないと損をする「4つの原則」 正しく理解して節税上手になろう

税金 税金
節税対策で知らないと損をする「4つの原則」 正しく理解して節税上手になろう

同じ収入の方でも、税金対策をしているかどうかで手元に残るお金に差は出てきます。

会社員・公務員の方でも行える節税手段は多々ありますが、節税手段を間違えるとむしろ損をしてしまうケースもあるのでご注意ください。

節税対策

1. 節税のためにお金を使うのはNG

税金の節税手段は多種多様であり、用いる手段によって得られる節税効果は千差万別です。

ただ、どの節税手段にも共通しているのは、

節税のために使ったお金以上に税金が還付されることはない点

です。

たとえば医療費控除は、医療費の金額に応じて所得税が減額される制度ですので、少しでも家計にお金を残したいのであれば、医療費自体を減らすのが最も効果的な手段といえます。

一方、配偶者控除や扶養控除については、お金を支出することなく利用できる制度なので、要件を満たす場合は積極的に活用するといいでしょう。

2.「所得控除」と「税額控除」の節税効果は全く違う

所得税の節税を行う場合、「所得控除」と「税額控除」では節税効果が全く違う点も理解してきましょう。

所得控除」は税率を乗じる前の金額(所得)から差し引く控除なので、納税者の所得金額によって節税効果は大きく変わってきます。

所得税の税率は5%から45%まで段階式と、所得金額が多い人ほど税率が高くなる仕組みである関係上、所得控除の金額が同額の場合、税率が高い人の方が高い節税効果を得られます。

それに対し、「税額控除」は所得税額から直接差し引く控除なので、10万円の税額控除があれば10万円分の節税効果を得られるので、所得控除よりも税額控除の方が節税効果は高いです。

なお所得税の節税は納める税金を少なくするために行うものなので、納税金額が発生しない人は、いくら節税手段を用いたとしても還付金を受け取ることはできないのでご注意ください。

3. 節税対策で他の経費がかからないかもチェックすること

節税対策を行う際は、対策するのにかかる費用がどの程度になるか把握してください。

たとえば贈与税には110万円の基礎控除額があり、1年間の贈与金額の合計が基礎控除額以内であれば贈与税を支払わずに財産を渡せます。

贈与する財産が預金の場合、贈与時にかかる費用は金融機関の送金手数料程度ですので、贈与税が発生しなければ、費用をかけずに財産を移動させることが可能です。

しかし贈与財産が不動産の場合には注意事項があります。

不動産を贈与する際は贈与税の有無に関係なく登記手続きは必要になりますし、不動産の価値に応じて登録免許税と不動産取得税を支払うことになります。

登録免許税は贈与よりも相続の方が適用される税率が低く、相続税であれば不動産取得税は発生しませんので、相続税対策のために生前贈与等を行う際は、トータルでかかる費用を計算して贈与するか判断してください。

不動産相続税

4. 無理な節税は将来の増税につながる可能性もある

相続税は亡くなった人の財産に対して課される税金なので、生前贈与で財産を渡した相手が先に亡くなってしまうと、渡した財産も含めて相続税の計算をしなければなりません。

相続税の節税制度の1つに、「配偶者の税額軽減」があります。

「配偶者の税額軽減」は配偶者の取得した財産が1億6千万円までなら、相続税が全額非課税になる制度なので、相続財産を配偶者がすべて取得することで相続税を無税にすることも可能です。

しかし全財産を相続した配偶者が亡くなった場合、相続した財産と配偶者自身の財産の合計に対して相続税が課税されることになるため、相続税対策は将来のことまで考えることが大切です。

対策するための労力が多くなれば節税のコスパが悪くなりますので、無理のない範囲で対策を講じてください。(執筆者:元税務署職員 平井 拓)

《平井 拓》
この記事は役に立ちましたか?
+28

関連タグ

平井 拓

執筆者:元税務署職員 平井 拓 平井 拓

12年勤務した税務署を退職し、ライターとして活動してます。税務署時代は資産課税部門に所属しており、相続税・贈与税・所得税が専門でした。 脱税は嫌いですが、節税は好きです。少しでも税金を身近に感じていただける文章をお届けします。 寄稿者にメッセージを送る

今、あなたにおススメの記事

特集