国が準備している老後の年金は2階建となっており、1階部分が国民年金、2階部分が厚生年金となっています。

過去においては国が準備している年金だけで老後生活が営めましたが、これからの時代は不足するといわれて久しくなります。

今では多くの方がiDeCoやつみたてNISAなどの制度を活用して将来の資金準備を行なっているのではないでしょうか。

メリットの多い制度となっておりますので使わない手はありませんが、賢く活用しないとその恩恵も限定的となってしまいます。

iDeCoの運用 について

せっかく活用するならその恩恵を最大限享受したいと考えるのは当然のことです。

大事な資金を何に投資するかで将来得られる結果が大きく左右されます。

•  心配だから元本確保型商品に投資するのか

•  大きなリターンが期待できる株式ファンドに投資するのか

•  債券や株式を組み合わせたほうが良いのか

今回は老後資金準備の代表的制度であるiDeCoの投資先について解説したいと思います。

iDeCo(個人型確定拠出年金)とは

iDeCoは個人型確定拠出年金とも言われ、自分で毎月決まった金額の掛け金を拠出し、自分で選んだファンドで資産運用する制度です。

国が準備している2階建の年金に追加で受け取ることとなりますので3階部分の年金ともいわれています。

•  掛け金が全額所得控除

•  運用益が非課税

•  受け取り時に退職所得控除が使える

などの大きなメリットがあるため、同じ老後資金準備をするなら活用しないよりもした方が良いというのは大方異論がないと思います。

勤め先で退職金制度がある場合はまだしも、ない場合や個人事業主の場合は自分で将来の資金準備をしておく必要があります。

少子高齢社会の日本において自身で将来の準備をしておくことは必須、国としてもなんとか多くの国民に努力して欲しいと考えた末に作られた制度です。

自身や家族のためにも制度を賢く活用して資金準備を行いたいところです。

iDeCo加入にあたっておさえておくべき注意点としては

•  拠出できる掛け金に下限、上限がある

•  1人につき1口座しか持てない

•  引き出しは原則60歳以降

•  加入時や受取時、加入中など諸手数料がかかる

などが挙げられます。

いずれにせよ注意点よりもメリットの方が大きい制度となっていることは間違いありません。

ちなみにこれまで企業型確定拠出年金に加入している会社員で、マッチング拠出(自身でも掛け金を拠出する制度)を活用していた場合はiDeCoに加入することができませんでした。

制度改正により2022年10月からはマッチング拠出を続けるか、iDeCoに加入するかを選択することができるようになります。

ほぼ全ての国民にiDeCo加入の門戸が開かれたということになりますので歓迎するべき制度改正です。

マッチング拠出額の上限が少ない場合や、企業型確定拠出年金で選択できるファンドがイマイチ(勤め先によって選択できるファンドに限りがあります)などの場合はiDeCo加入を選択するのも良いかもしれません。

iDeCoの場合は自身で好きな証券会社を選択できるので納得できるファンドに投資することが可能です。

マッチング拠出からiDeCoへ変更した場合でも勤め先からの拠出は続きます。

企業型確定拠出年金のほうも並行して積立がされておりますのでご安心ください。

iDeCoの運用先は株式100%でOK

iDeCoもれっきとした資産運用です。

口座開設した証券会社によって取り扱いファンドは異なりますが、自分自身でどのファンドへ投資するのかを決めなければいけません。

多くの口座では株式や債券、REITやバランス型などの違いだけでなく、国内外の別や、インデックスファンドなのかアクティブファンドなのかと多種多様な選択肢があるかと思います。

株式50%債券50%の組み合わせが良いなんて話も耳にします。

このファンド選定で将来の資産額が大きく変わるといっても過言ではないでしょう。

問題は「どのファンドで運用するか」です。

ここで運用初心者だからといって安全な元本確保型商品を選択してしまうのはNGです。

後述するiDeCoのメリットを活かせなくなってしまいます。

結論としては「外国株式インデックスファンド100%でOK」です。

iDeCoはその制度上、老後資金準備であることは既に解説した通りです。

加入年齢にもよりますが30代や40代の場合は残り20年近く、もしくはそれ以上の運用期間が残されているということになります。

株式投資はその期間が長くなれば長くなるほどマイナスになる可能性は低くなり、例えば米国株式インデックスファンドに15年以上投資すれば最低成績でもプラスになるというデータがあります。

長期株式投資ではしっかりとした利益を残すことができるということです。

iDeCoのメリットを活かすためにはしっかりとした利益を出す必要があります。

利益が出ないと非課税メリットが活かせない

例えば年利5%が期待できる株式ファンドに毎月1万円、30年間積立をすると約832万円になります。

元本が360万円、利息が約472万円なのですが、本来であれば利息部分の約472万円に約20%の税金がかかり、約94万円が税金として差し引かれることとなります。

ですがiDeCoで運用していた場合は非課税となりますので、利息部分の約472万円が丸々利益となります。

これが非課税のメリットです。

対して元本確保型の商品に同じ期間、同じ金額投資していた場合は元本の360万円が貯まっているだけです。

税金は増えた利息に対してかかるもので、元本にはかかりません。

ということは利息が付いていませんのでそもそも税金がかからないということになります。

つまり値上がりが狙えない商品に投資をするということはこの非課税メリットを捨てることと同じ意味になってしまいます

あえてiDeCoを活用する意味はないといわざるをえません。

一般的に低リスク低リターンといわれている債券に投資した場合は2%程度の運用益は見込めるかもしれません。

この場合は多少の非課税メリットを活かすことはできますが、株式ファンドと比較するとやはりその効果は少なくなってしまいます。

この場合もiDeCoのメリットを最大限活用しているとはいい難いかもしれません。

株式ファンドに投資する方がiDeCoのメリットを活かすことができるといえるでしょう。

元本確保型商品だとインフレに勝てない

先にも解説した通り、元本確保型商品は値上がりもなければ値下がりもありません。

「価格が動かない=安心」と思いがちですが、実はこれは間違いです。

価格は動かなくてもその「価値」は動きます。

インフレ(物価上昇)が起きると相対的にお金の価値は下がります。

これまで100円で購入できていた商品Aがあったとします。

インフレが起きて商品Aの価格が120円に上がってしまった場合、これまでと同じ100円では購入できなくなってしまいます。

120円が必要となりますのでお金の価値は相対的に落ちたということになります。

元本確保型の商品は値上がりしませんので、投資元本が貯まっているだけです。

将来インフレが起きてお金の価値が下がると、その分相対的に資産価値が下がってしまうのが元本確保型商品なのです。

2022年5月現在起きている物価上昇でも資産価値はマイナスとなってしまっているでしょう。

見かけの数字としての金額は減りませんが、実質価値は目減りしてしまうのが元本確保型商品だということには注意が必要です。

元本確保型商品だとインフレに勝てない

iDeCoは老後資産形成のための制度 株式100%で値上がりを狙う!

結論としてiDeCoは株式100%の運用でOKです。

制度のメリットを最大限に活かすためにも値上がりを狙う方が良いと考えます。

これからiDeCo口座の開設を考えている方は諸費用の安い

•  SBI証券

•  楽天証券

がおすすめとなります。

ファンドは

•  全米株式インデックスファンド

•  全世界株式インデックスファンド

のいずれかに投資すれば問題ないでしょう。

両ファンドとも長い歴史の中で右肩上がりで成長し続けた投資商品です。

老後資産形成にとってこれほど心強いファンドはないはずです。(執筆者:冨岡 光)