病気等で会社をしばらく休職しなければならなくなった時、事前に調べておいて欲しいことがあります。

本来なら会社が休職前に説明をしなければならないのですが、何もしない会社が多いのが現状です。

そこで、「どんな理由で、何を確認しておかなければならないのか」をご説明します。

休職を考えるときに必ず確認しておく5つのこと

1. 休職とは

育児や介護に関する休職には、育児休業や介護休業があり、法律的に認められています。

また休業中については給与がでませんが、国から給付金が支給されます。

さらに、通勤途上や仕事中のケガ・病気の場合は労災の対象となり、こちらも休職期間中は給付金がでます。

しかし、それ以外の私傷病等で休職した場合は、どうなるのでしょうか。

まず、休職とは、文字通り「職を休む」ことです。

短期間であれば、有給休暇を使って休むことができますが、長期になると有給休暇も使い切ってしまいます。

給与もなく、さらに病気等で治療費もかかれば生活が困ってしまいます。

一般的に、私傷病で会社を休む場合は、申請をすることで健康保険から「「傷病手当金」が支給されます。

通算で1年6か月分まで給与(正確には標準報酬月額)の約2/3が支給されます。

傷病手当金は、非課税なので今までの給与とそれほど変わらないと思います。

2. 休職期間の確認

会社を休職する場合、会社ごとに定められた休職規程の休職期間に従って休みます。

この休職期間を過ぎても休んでいると「自然解雇」となってしまいます

本人が「働きたい」と思っていても、「会社を辞めざるを得ない」状況になるのです。

会社としてもいつまでも休まれると困るので、休みを認める期間があるのは当然でしょう。

この休職期間ですが「3か月」の会社が多く、なかには、1年とか1年半とか長い会社もあります。

まず、自分の会社の休職期間がいつまで認められるのか、確認をしましょう。

3. 診断書の提出

休職する際には、会社に申し出た時点での診断書の提出が必要です。

この診断書を基に、休職を認めるかどうかが決まります。

主治医の診断書だけで休職を認めている会社と、主治医だけでなく、会社の産業医や提携医院での診断を求める会社もあります。

会社としては、正確を期すためなので、仕方がないでしょう。

ただし注意したいのは、主治医と産業医等との診断の違いです。

ケガや身体の病気の場合、見た目や診察でわかるのでほとんど同じ診断になりますが、問題は心の病気の場合です。

診察ではわかりにくいため、質問や現在の状況の確認等で判断するのですが、先生によって大きく異なることがあります

特に産業医や会社提携の先生は厳しいので、きちんと事情を話すことが重要です。

診断書を書こうとする医師

4. 復職についての確認

復職についても、事前に確認をしておくことが必要です。

休職前に復職のことまで考えられないのはわかりますが、ある程度知っておくと休職中の励みにもなります。

同じ職場の同じ仕事に戻るのが理想ですが、長期になると新しく人を配置してる場合が多く、別の職場になる可能性があります。

原則についてきちんと確認をしておきましょう。

また、長期に休職した場合に、リハビリ出勤をさせる会社もあります。

勤務時間を短くして負担のない業務に就かせるケースです。

これは、本人にとっても会社にとっても、回復後の身体の負担を少なくするよい処遇ですので、喜んで受け入れましょう。

5. 短時間勤務制度の内容についての確認

短時間勤務制度とは、8時間勤務を2時間短縮して6時間とすることです。

パートになるのではなく、正社員のままの地位で給与は6/8もらえます。

いつでもフルタイムに戻ることが可能です。

制度として義務化されているのは、3歳までの子どもを育てている社員です。

また、努力義務として要介護の親の介護をしている社員も対象としています。

この短時間勤務制度は、育児や介護の他に、病気で通院中の社員やボランティア活動をしている社員など対象者を増やすことは、会社の裁量で自由です。

この制度が病気療養中や通院中の社員も対象となるのであれば、休職後しばらくは利用することができますので、確認をしましょう。

時短勤務で復職

特に「休職期間」は要確認

休職をしていても、気になるのは仕事のことではないでしょうか。

また、元のように働けるのか、自分の仕事がなくなっているのではと不安もあるでしょう。

そこで重要なことは、休職について会社の説明をきちんと受けることです。

本人が病気で無理であれば、家族の方が説明を受けてください。

特に休職期間は必ず確認をすることで、「それまでに元気になるんだ!」と仕事復帰への意欲にもつながります。

期間を知らずに突然「あと3日で自然退職になります」と通告されて、あわてて職場復帰しトラブルになったケースが数多くあります。

休職は、今後の働き方にも関わってきますので、事前に十分説明を受けることを肝要です。(執筆者:特定社会保険労務士、1級FP技能士 菅田 芳恵)