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障害手当金と障害厚生年金との違いについて 受給要件となる障害等級と各金額

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障害手当金と障害厚生年金との違いについて 受給要件となる障害等級と各金額

日本の公的年金の中に、病気やけがが原因で日常生活に著しい制限を受ける場合に、生活保障を行う「障害年金」があります。

障害年金の中には、国民年金の給付である「障害基礎年金」と、厚生年金の給付である「障害厚生年金」があり、加入する年金制度によって受給できる年金が異なるのです。

また、障害年金以外の障害に対する給付として、厚生年金の中に「障害手当金」という一時金があります。

今回は、厚生年金の障害の給付である障害手当金と、障害厚生年金との違いについて、わかりやすく解説していきます。

厚生障害年金と 厚生障害手当金の違い

障害厚生年金とは

障害厚生年金は、以下の要件をすべて満たした場合に受給できる厚生年金です。

・ 厚生年金保険の被保険者である間に、障害の原因となった病気やけがの初診日があること

・ 障害の状態が、障害認定日に障害等級表に定める1級から3級のいずれかに該当していること(ただし、障害認定日に障害の状態が軽くても、その後重くなったときは対象となる場合があります。)

・ 初診日の前日に、初診日がある月の前々月までの被保険者期間で、国民年金の保険料納付済期間(厚生年金保険の被保険者期間や、共済組合の組合員期間を含む)と保険料免除期間をあわせた期間が3分の2以上あること(但し、初診日が令和8年4月1日前にあるときは、初診日において65歳未満であれば、初診日の前日において初診日がある月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がないこと)

初診日とは、障害の原因となった病気やけがについて、初めて医師などの診療を受けた日のことをいいます。

受給額

障害厚生年金の受給額は、以下になります。

・ 障害等級1級・・・報酬比例の年金額×1.25+配偶者の加給年金額

・ 障害等級2級・・・報酬比例の年金額+配偶者の加給年金額

・ 障害等級3級・・・報酬比例の年金額(58万3,400 円(月額4万8,616 円)令和4年度)

障害手当金とは

障害手当金とは、病気やけがなどが原因で、障害厚生年金を受給できる障害等級に該当しなくても一定の障害状態になった場合に受給できる一時金です。

障害手当金は、以下の要件をすべて満たした場合に受給できる厚生年金です。

・ 厚生年金保険の被保険者である間に、障害の原因となった病気やけがの初診日があること

・ 初診日の前日に、初診日がある月の前々月までの被保険者期間で、国民年金の保険料納付済期間(厚生年金保険の被保険者期間や、共済組合の組合員期間を含む)と保険料免除期間をあわせた期間が3分の2以上あること(但し、初診日が令和8年4月1日前にあるときは、初診日において65歳未満であれば、初診日の前日において初診日がある月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がないこと)

・ 障害の状態が、以下のすべてに該当していること。

(1) 初診日から5年以内に治っていること(症状が固定していること)

(2) 治った日に障害厚生年金を受け取ることができる状態よりも軽いこと

(3) 障害等級表に定める障害の状態であること

厚生障害手当金を受給

受給額

障害手当金の受給額は、以下になります。

報酬比例の年金の2年分(最低保証116万6,800 円(令和4年度))

障害厚生年金と障害手当金の受給要件を確認しておこう

このように、障害厚生年金を受給するには、障害等級1級から3級のいずれかに該当していることが必要です。

また、障害厚生年金を受給できる障害等級3級に満たない障害状態の場合には、障害手当金を受給できる可能性がありますので、知っておくとよいでしょう。(執筆者:社会保険労務士、行政書士 小島 章彦)

《小島 章彦》
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小島 章彦

執筆者:社会保険労務士、行政書士 小島 章彦 小島 章彦

大学を卒業後、信用金庫に8年、システム開発の会社に約20年勤務。その傍ら、資格を生かした年金・労働・社会保険や、今まで携わってきた金融関係の記事を主にライティングしています。「分かりやすく理解していただく」をモットーに執筆しています。 【保有資格】社会保険労務士、行政書士、日商簿記3級 寄稿者にメッセージを送る

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