賃貸物件を契約するときには、できるだけ居心地のよい新居になってほしいと願います。

しかし物件の環境や住人についてはこまめにチェックするけれど、入居後に気をつけなければならないことに目を向ける人は少ないようです。

この記事では、トラブルや引っ越し・解決費用などのムダ出費を防ぐためにも入居前にチェックしておきたいポイントと対策方法について紹介します。

物件選びは難しい

1. 騒音

子供の声や来客時の話声などのほか、音楽やテレビの音など騒音が原因でトラブルに発展することも多いので気をつけたいものです。

周囲が静かになる早朝や深夜音は音が響きやすくなるので、洗濯機や掃除機はもちろん、お風呂の音やイスを引きずる音などには十分に注意してください。

対策1:「騒音に係る環境基準」による夜間

「騒音に係る環境基準」によると、夜間の時間帯は「夜22時~朝の6時まで」とされているため、その時間はとくに音に気をつけたいものです。

ただ、昼間の時間帯とされている「朝6時~夜22時まで」の時間帯に就寝したりテレワークなどをしている人がいたりするケースもあるので注意してください。

対策2:ライフスタイルに合わせた物件を選ぶ

赤ちゃんが生まれる予定だったり小さな子供がいたりする場合はファミリーム向け物件、ピアノやギターをする場合は防音設備が整った物件がおすすめです。

テレワークなどで家にいる時間が長い人や周囲の音が気になる人は、防音設備のある物件や単身用物件も検討してみてください。

対策3:防音性の高い物件を借りる

防音性の高い「鉄筋コンクリート(RC)」構造の賃貸物件を契約するのもひとつの手です。

気密性が高くなるため、結露ができやすくカビも発生しやすくなるというデメリットもあります。

2. ゴミ出しルール

ゴミ置き場など決められた場所であれば、曜日や時間を問わずにゴミを出していいという物件もありますが、そうではない物件もまだまだ多いです。

たとえ物件の敷地内にゴミ置き場がある場合でも、いつでもゴミを出していいというわけではないので、事前に確認しておくことをおすすめします。

ゴミを出しOKな時間帯をチェックし、燃えるゴミは残飯などから出た水分などで階段や廊下の共有部分を汚さないよう気をつけましょう。

対策:24時間ゴミ出しOKな物件を探す

夜勤や交代勤務、体調などの関係で決まった曜日や時間にゴミを出すのが難しい人は、曜日や時間を問わずにゴミが出せる物件を探してみてください。

3. 共有スペース

高級な自転車や釣り道具、子供の三輪車や遊び道具など、家の前に置いている人も多いですが、マンションやアパートなどの場合、廊下は共有スペースとなっています。

私物を置くのはNGです。消防法上のルールもあり、場合によっては撤去されて費用を請求される恐れもあるので注意してください。

廊下だけでなく、エントランスホールや階段も同じ扱いです。

対策:契約前に共有部と専有部の確認

物件の確認事項にしっかりと入れておきます。

モノを多く置きたい場合は、庭や倉庫付きの物件を探したり、レンタル倉庫を借りるという方法を検討してみてください。

賃貸物件の契約前にやっておきたいこと

賃貸物件を契約することが決まったら、まずは自分のライフスタイルや希望するものについて紙に書き出し、簡単にまとめておきます。

  • テレワークのため、ほぼ1日中在宅
  • Wi-Fi必須
  • 静かな環境
  • 徒歩で行けるコンビニ

などを書きだしておきます。

賃貸を探すときに不動産会社にコピーして渡しておけば、希望が伝わりやすくなるだけでなく、伝え漏れが抑えられます。

費用を抑えて相談するコツ&相談先を紹介

円満解決が望ましい

トラブルなく日々を過ごしたいものですが、自分や他人の行動が原因で話が大きくなってしまった場合、できるだけお金をかけず円満に解決したいもの。

入居中にトラブルが発生した場合に、費用を抑えて相談するコツと相談先を紹介します。

相談を先延ばしにするのはNG

相談を先延ばしにして問題が解決することはないようです。

様子をみたほうがいい場合も含め、気になることや心配ごとがあった場合には、すぐに大家さんや管理会社に連絡しておきましょう。

何度か相談を重ねることで、問題発生からの期間や深刻さ、重要性も伝わりやすくなります。

入居して気づいた網戸の破れなど

物件内の様子は内見時に把握しておきたいものですが、時間や場所の都合で難しい場合もありますし、夜間や短時間の内見では傷や汚れを見落とすことも少なくありません。

最近では、費用を抑えるためにリフォームをせずに次の借主へ部屋を貸し出すケースもあり、注意が必要です。

網戸に穴が空いていたり建付けが悪かったり、内見時には確認できなかった部分に傷や汚れがある場合は、すぐに大家さんもしくは管理会社に連絡します。

契約後のことなので借主が修繕しなければならないこともありますが、実際には、大家さんや管理会社が対応してくれることがほとんどのようです。

網戸の穴や建付けが悪いことに気づいていて放置していると、善管注意義務違反となる可能性もあるので、ささいなことでも連絡するようにしてください。

内見時の対策

畳の部屋では新聞紙が敷かれていて状態が確認できない場合もありますが、不動産会社にお願いして見せてもらうのがおすすめです。

また、窓や網戸はすべて開けて建付けとともに損傷についても確認します。

部屋のドアも同じで、すべて建付けとともに普段はドアで隠れて見えない部分のチェックも必須です。

トイレやシャワーの水圧、キッチンや洗面台の扉を開けた部分にある配管に水が滲んでいないかなどもチェックしておきましょう。

設備が故障したとき

冬場の休日に電気温水器やエコキュートが故障してしまった場合には、すぐにでも修理会社に電話したくなりますが、ここは我慢です。

はじめから物件に備え付けのものを普通に使っていて故障した場合は、貸主が修理してくれることになっているので、必ず事前に大家さんもしくは管理会社へ連絡してください。

  • エアコン
  • 照明
  • ガスコンロ
  • IH

など、はじめから物件に備え付けられているものが対象です。

こちらも放置すると善管注意義務違反となる可能性もありますし、勝手に修理してしまうと貸主に修繕費用を請求できない場合もあるなど、ムダ出費につながる恐れもあります。

騒音や駐車場への無断駐車など

入居後に、騒音や駐車場への無断駐車といったトラブルに巻き込まれてしまうこともあるかもしれません。

そんなときも、すぐに大家さんや管理会社へ連絡をするようにします。

忠告や張り紙など状況にあわせて対処してくれることがほとんどで、こういった対応でおさまるケースも多いようです。

あとあとの報復が心配な人は、その旨についても相談しておきましょう。

実際に嫌がらせを受けた場合には、警察へ相談して周辺パトロールを強化してもらうこともできます。

相談しても解決しなかったとき

大家さんや管理会社に相談しても解決に至らなかったときは、引っ越しや自腹を切ることを考える前にまず、下記のような機関への相談も検討してみるのがおすすめです。

下記に記載の機関では、電話やメールでの無料相談が可能ですが、法テラスのように本格的な相談となると費用が発生する場合もあるので、よく説明を聞いて利用してください。

相談内容によって窓口が異なるので、まずは相談内容を伝え、対応が難しいと言われたときには別の機関へ問い合わせてみましょう。

まずは大家さんか管理会社に相談

賃貸物件の入居後トラブルは、思っている以上に多いようです。

改善されない場合、再度引っ越しを考える人も少なくありません。

内容や状況、トラブルの相手にもよりますが、一般的には大家さんや管理会社に相談をしておさまるケースも多いようなので、何かあったときにはまず相談してみてください。

トラブルやムダ出費を回避するためにも、物件の環境や住人についてのチェックのほか、入居後のことも念頭において物件を探してください。(執筆者:山内 良子)