子どもは、お金がかかるものです。

衣食住の他に教育費もかかります。

そのため、子どもがたくさん欲しいけれど、お金がかかるので考えてしまうという夫婦が多いのが現状でしょう。

そこで、国は子どものいる家庭を支援するために児童手当を支給しています。

児童手当の支給金額、手続きの方法そして児童手当の使い方等について解説をします。

児童手当

児童手当とは

児童手当は、

「児童を養育している方に手当を支給することにより、家庭における生活の安定に寄与すること」

「次代の社会を担う児童の健全な育成及び資質の向上に資すること」

を目的に、中学生までの子どもを養育している方に対して国が支給している手当です。

児童手当の支給額と所得制限

児童手当は、子どもの年齢や何番目の子どもであるかによって支給額が異なってきます。

また、第3子とは、養育している高校生までの子どもの中で数えます。

児童の年齢 児童手当の額(一人あたり月額)
3歳未満 一律15,000円
3歳以上
小学校修了前
10,000円
(第3子以降は15,000円)
中学生 一律10,000円

例)10歳と8歳の2人の子どもがいる家庭の児童手当

1万円+1万円=2万円

例)17歳と10歳と8歳の子どもがいる家庭の児童手当

1万円+1万5,000円=2万5,000円

17歳の高校生は支給対象外ですが、8歳の子は第3子に当たるので、支給額が高くなります。

児童手当は、子どもを養育していれば誰でももらえるものではなく、所得制限があります。

所得限度額以上に当てはまる場合は児童手当が支給されません。

この所得の計算は、夫婦で働いている場合、合算するのではなくどちらか一人分の所得で判定します。

原則は、生計を維持している所得の高い人です。

なお、所得制限限度額以上の所得があったが、所得が減少して限度額を下回った場合は、改めて認定請求書の提出等が必要となりますので、お住いの市区町村の窓口で相談をしてください。

 

扶養親族等の数 1所得制限限度額
所得制限限度額
(万円)
収入額の目安
(万円)
0人
(前年末に児童が生まれていない場合 等)
622 833.3
1人
(児童1人の場合 等)
660 875.6
2人
(児童1人 + 年収103万円以下の配偶者の場合 等)
698 917.8
3人
(児童2人 + 年収103万円以下の配偶者の場合 等)
736 960
4人
(児童3人 + 年収103万円以下の配偶者の場合 等)
774 1002
5人
(児童4人 + 年収103万円以下の配偶者の場合 等)
812 1040

参照:内閣府 児童手当制度のご案内

なお、児童手当は原則として6月、10月、2月にそれぞれの前月分までが振り込まれます。

児童手当の申請方法

児童手当の申請手続きについて見てみましょう。

子供が生まれて初めて児童手当をもらう時は、住んでいる市区町村の窓口に認定請求を申請します。

出生日の翌日から15日以内に申請をします。

これ以上遅れてしまうと、その月分がもらえませんので注意をして下さい。

里帰り出産等で遅れてしまいそうなときは、郵送による申請も可能です。

その場合、請求日は消印日ではなく市区町村の窓口に到達した日となりますので、早めに送ることが肝要です。

また、代理人でも申請は可能ですが、本人による委任状が必要となります。

【必要書類】

・認定請求書(市区町村のホームページからダウンロードできます)

・印鑑

・申請者の個人番号確認書類(マイナンバーカードか通知カードと運転免許証等)

・申請者名義の普通預金口座情報

・本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証等)

・請求者および配偶者の課税所得証明書

上記の書類は一例で、市区町村によって必要なものが異なりますので、申請するときは事前に確認をしておきましょう

公務員の場合は、請求先は勤務先となります。

また、公務員を退職した場合は、退職日の翌日から15日以内に住んでいる市区町村の窓口で新たに手続きをすることになります。

児童手当は、一度請求すればそれで終わりというものではなく、毎年確認のための現況届の提出が必要となります。

忘れずに提出しておきましょう。

児童手当で子どもの教育資金を貯める

児童手当は、その目的が「次代の社会を担う児童の健全な育成及び資質の向上に資すること」ですので、将来を見据えて教育資金とすることは何ら問題ではありません。

特に高校、大学と進むにつれて教育資金は高額となっていきます。

日本政策金融公庫「令和3年度教育費負担の実地調査結果」によると、高校入学から大学卒業までにかける教育費用は、子ども一人当たり942.5万円にもなります。

参照:日本政策金融公庫(pdf)

この金額全てを児童手当で賄うことはできませんが、かなり助かることは間違いないでしょう。

次に、子どもが生まれて中学を卒業するまで児童手当がいくら支給されるのか計算をしてみましょう。

【0歳~3歳未満】1万5,000円✕36か月=54万円

【3歳~小学生】1万円✕108か月=108万円

【中学生】1万円✕36か月=36万円

合計で198万円となります。

月々1万円でも15年間貯めれば大きな金額となります。

その場合、教育資金として積み立てるのが目標ですから、安全な商品かリスクの低い商品での運用を考えましょう

お勧めは、下記の2つです。

1つは、銀行や郵便局での積立です。

利息は低いのですが、確実に積み立てられます。

2つ目は、つみたてNISAです。

投資信託を年3回の児童手当が支給される月に積み立てていきます。

利息のような分配金と売却益が非課税となります。

つみたてNISAは、分配金を複利で運用できるので、複利効果が期待できます。

投資信託なのでリスクはありますが、長期間コツコツと積み立てていくことでリスクを平準化する効果もあります

教育資金として将来を見据えて貯めましょう

児童手当は、家庭においてとても助かる経済的支援です。

子どもが生まれたらすぐに申請をするようにしましょう。

また、児童手当は子どものための手当ですので、将来を見据えて教育資金として貯めていきたいものです。

大学進学には、奨学金の利用が考えられますが、将来の借金ですのでなるべく利用せずに、15年間で約200万円にもなる児童手当を有効に活用しましょう。(執筆者:特定社会保険労務士、1級FP技能士 菅田 芳恵)