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1ドル140円を突破! 歴史的円安に「積立投資」はどうするべきか解説

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1ドル140円を突破! 歴史的円安に「積立投資」はどうするべきか解説

東京外国為替市場は92日、米国が今後も急激な利上げを続けるとの観測から1ドル140円を超える円安となりました。

これはアジア通貨危機が起きた1998年以来、24年ぶりとなる歴史的水準です。

2022年初頭は110円台だった為替が20%以上も動いたことになります。

この歴史的円安の影響は様々なところで起きており、私たちの生活にも大きな影響を与えています。

原材料の輸入コスト増大などによって日頃消費する日用品においても値上げラッシュが相次いでいます。

総務省が発表した7月の消費者物価指数も2.4%上昇となり、11か月連続で上昇となりました。

物価が上がるとそれだけ消費が増えることになり、支出増となってしまいます。

家計への打撃を実感している人も多いのではないでしょうか。

24年ぶりの円安ということもあり、多くの日本人が久しく経験していなかったインフレが今、起きています

歴史的円安に投資家はどう対応するべきか。

投資初心者の多くが実践している積立投資に焦点をあてて解説したいと思います。

どうしたらいいのか

歴史的円安の主要因は日米の金利差

円安の主な要因は日本円と米ドルの金利差にあります。

米国では日本を大きく超える水準のインフレが社会問題となっています。

7月の米国消費者物価指数が8.5%上昇となっていますので、日本と比較してもそのインフレの進行度合いが見てとれます。

急激なインフレは経済活動を大きく停滞させることになるので、なんとかして正常化させる必要があります。

そのための施策として米国では大幅な利上げが行われています。

利上げ、つまり金利を上げることによってお金を借りにくくさせ、経済活動が抑えられる効果があり、インフレを鎮静化させることができるとされています。

対して日本においては景気を優先し、金利を低く抑える政策が続けられています。

金利が上がっている通貨(米ドル)と金利の上がらない通貨(日本円)。

基本的に金利の低い通貨から高い通貨へ流れる傾向があります。

より利息が大きくつく方が人気となるのは想像に難くないでしょう。

金利の低い円が売られ、金利の高いドルが買われることによって円の価値が下落、円安が起きているというのが今の構図です。

米国は今後も利上げを継続する予定であり、日米の金利差は拡大し続けていくことが見込まれています。

米国の中央銀行にあたるFRBのパウエル議長は

「たとえ景気が悪くなったとしてもインフレを抑制することが最優先」

という姿勢を崩していません。

インフレ指標が落ち着くまでは継続して利上げが行われることになるでしょう。

対して日本銀行の黒田総裁は利上げに否定的な姿勢を示しています。

少なくとも年内は金利差が拡大し続けるというのが大方の見方となっています。

米国株式投資信託を保有することにより円安ダメージを軽減できる

円資産しか保有していない場合は円安の影響を大きく受けることになります。

ですが米国株などの海外資産に投資することにより、そのダメージを軽減することが可能です。

そして多くの投資家に人気のS&P500や全米株式などの投資信託を保有している方は、外貨建て資産を保有しているということになります。

円で投資し、円での評価額を目にしているので分かりづらいかもしれませんが、れっきとした外貨資産に投資しているということになります。

今年に入ってから米国株は大きく値下がりしましたが、円安も進行していたため、6月の暴落時でもそこまで評価額が下落していなかったという方がほとんどではないでしょうか。

円安が株価下落のダメージを軽減したのがその理由です。

円が暴落する中、外貨資産を保有しておくことのメリットはとても大きなものとなります。

いざという時に売却することにより、円しか保有していなかった場合と比較してその資産額は保全されることになるでしょう。

では円安の今、逆に米国株に投資するのは待ったほうが良いのでしょうか。

答えは「投資し続けるべき」です。

円相場は上がったり下がったりを繰り返しています。

株価と同じでベストなタイミングを見定めてそこで投資することは至難の技です。

円安になろうが、株安になろうが淡々と積立を継続することが将来の利益につながることになります。

為替、株価に惑わされることなく積立を継続するべき

個別株式投資などの一括投資と比べて積立投資においては、その時その時の値段は気にする必要がありません。

株価にしても為替にしてもその時の数字を気にすることなく積立を継続することが大切です。

積立を継続することによってドルコスト平均法が実践でき、自然と購入単価が平均化されることになるからです。

時が経てば経つほど、その時の価格は誤差でしかなくなります。

こらからも為替や株価の動きで資産額が変動することがあるでしょう。

直近で考えても利上げ以外の株価にネガティブな要素は複数あります。

  • QTの本格化
  • 逆イールドの発生
  • ロシア・ウクライナ問題、中国・台湾関係などの地政学的リスク

積立投資において大切なことは心構えです。

上がろうが下がろうがとにかく積立を継続するという意志が必要です。

言うは易く行うは難しですが、これが1番大切なことです。(執筆者:FP技能士2級、証券外務員1種冨岡 光)

《冨岡 光》
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冨岡 光

執筆者:FP技能士2級、証券外務員1種 冨岡 光 冨岡 光

FP歴10年。保険、投資信託、住宅ローンを専門に扱っております。趣味は株式投資と読書、家族との時間。数々のお客様をコンサルティングさせていただいた経験を活かしながら、「皆様の疑問にわかり易くお答えする」をモットーに活動しております。 <保有資格>FP技能士2級、証券外務員1種、MDRT4年連続入賞 寄稿者にメッセージを送る

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