確定申告手続きは面倒ですが、申告・納付期限までに手続きを行わないとペナルティを課される可能性があるので要注意です。

一方で、申告期限を過ぎた後に申告書を提出しても問題ないケースもありますので、確定申告期間に申告手続きを行わないときに起こるトラブルについて解説します。

申告期間に 申告手続きを 行わない 場合のリスク

申告期限を過ぎた場合に課されるペナルティは「加算税」

加算税は、申告期限までに正しい内容の申告をしなかった場合に課される税金です。

期限後を過ぎてから申告書を提出したときは「無申告加算税」の対象となり、原則15%、50万円を超えた部分には20%の税率が課されます。

申告期限を1日でも過ぎてしまうと無申告加算税の対象になってしまいますが、自主的に期限後申告書を提出した場合、無申告加算税の税率は5%に下がります。

そのため申告手続きが期限までに間に合わなかったとしても、できるだけ早期に申告書を提出した方がいいでしょう。

未納の方に課されるペナルティは「延滞税」

延滞税は、納付期限までに税金を支払っていない場合に課される税金です。

申告期限までに申告書を提出しても、納税が完了していなければ延滞税は発生しますし、延滞税の額は日割りで計算しますので、納付が遅くなるほどペナルティは増えていきます。

ただ納付期限までに支払いが間に合わなくても、延滞税の額が1,000円未満の場合は全額切り捨てとなりますので、すぐに納付を済ませることで延滞税を回避できます。

所得税の納付期限は、申告期限と同日です。

令和4年分の確定申告であれば、令和5年3月15日が申告・納付期限となりますので、納税申告の方は忘れずに税金の支払いも完了させてください。

申告義務があるのは納税額が発生する人だけ

納税額が発生する方には申告義務がありますが、還付申告や納税額が発生しない人に申告義務はありません。

所得税の確定申告は、1年間の所得に対する納税額の過不足を精算するために行います。

収入のない専業主婦(主夫)や学生は所得税の納税額は発生しないため、確定申告は不要です。

会社員・公務員の多くは勤務先で年末調整を行っているので、税金の過不足は解消されており、確定申告は基本的に必要ありません。

また加算税・延滞税は、納税額に対して課されるペナルティです。

期限後に申告書を提出しても、還付申告であれば加算税は発生しませんし、還付金額が減額されることもありません。

ただし、特例制度を適用する場合は要注意です。

特例制度には期限内申告が要件となっているものもあり、期限後申告だと適用が認められないケースもあるため、特例を適用する際は期限内に手続きを完了させてください。

還付申告手続きできる期間は5年

還付申告手続きは申告期限を過ぎてから行っても大丈夫ですが、5年を経過すると時効が成立し、還付金を受け取れなくなります

令和4年分の所得税の還付申告であれば、令和9年12月31日までに手続きしないと時効となるので気を付けてください。

また年末調整済みの会社員や専業主婦(夫)でも、仮想通貨取引で利益を得た場合など、突発的な所得が発生した年分については、申告手続きが必要になることもあります

税務署に申告漏れを指摘されると余計な税金を支払うことになりますので、納税申告の方は確定申告期間中に申告・納税手続きを済ませてください。(執筆者:元税務署職員 平井 拓)