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知られざる「貸金庫」の世界 筆者の実体験より疑問点もまるっと解決

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知られざる「貸金庫」の世界 筆者の実体験より疑問点もまるっと解決

物騒な事件が多い昨今、筆者の家でも貸金庫を契約することにしました。

興味はあるが情報が少ない貸金庫、実際どんなものなのか契約の際に聞き取りをしましたので、差し支えない範囲でお教えしましょう。

知られざる 貸金庫の世界

誰でもすぐに利用できるの?

あしぎん貸金庫≪画像元:足利銀行

誰でもすぐに利用できるわけではありません。

まず申し込みをしたら、その後は銀行内で会議や審査などが行われます。

信用情報を閲覧するのではなく、銀行での取引状況などを見るようです。

1週間ほどして審査結果が伝えられ、晴れて契約をすると鍵を渡され利用できます。

契約から1週間ほどで、書留でカードが送られてきます。

貸金庫を利用できるのは、契約者本人とその代理人です。

代理人は基本的に契約者の親族が多いですが、法人利用の場合はこの限りではありません。

親族以外が代理人を希望すると、ヒアリングなどを別途行うそうです。

必要書類は?

  • 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
  • 印鑑(口座振替の関係から銀行印がベスト)
  • 通帳

が必要になります。

代理人を立てる場合は、代理人の本人確認書類、印鑑(認印でもOK)も必要です。

月割り分を現金で支払いたい場合は、現金も持って行きましょう。

貸金庫の大きさは?

貸金庫≪筆者撮影≫

銀行や支店によって、貸金庫のサイズは異なります。

筆者が取材した支店では、大・中・小の3サイズがあり、それぞれ以下の通りです(単位はcm)。

  • 大:12×26×45
  • 中:10.2×26×45
  • 小:6.5×26×45

上蓋のついた引き出しといった感じで、引き出しの厚みだけが異なります。

「小」に通帳や印鑑などを入れてみましたが、結構余裕がありました。

いくらかかるの?

筆者が取材した支店では、大・中・小で年間費用は以下の通りです。

  • 大:2万2,000円
  • 中:1万9,800円
  • 小:1万6,500円

年間費用は、当該銀行口座より4月に1年分がまとめて引き落とされます

4月以外の月に契約した場合、契約期間を月割り計算して4月の引き落とし、もしくは契約時の現金払いです。

解約の際も月割り計算で返金されます。

自由に出し入れできるの?

筆者が取材した支店では、平日9時~17時に利用できます。

銀行窓口は15時で閉まりシャッターがおりますが、貸金庫の入口はATMと同様にシャッターの外側に位置しています。

ですので、シャッターが閉まっても15時~17時の時間帯に利用可能です。

利用の際、行員の方に声がけなどをする必要はありません。

どうやって出し入れするの?

銀行や支店によって出し入れの方法は異なります。

筆者が取材した支店では、契約時に暗証番号を設定し契約後に鍵が渡され、その1週間程度でカードが郵送されます。

その後、以下の流れで貸金庫を利用します。

  1. カードをスライドさせて入室
  2. 室内にある端末にカードを挿入
  3. 暗証番号を入力
  4. タッチパネルを操作すると貸金庫の箱が手元に運ばれる
  5. 上蓋を鍵で開錠して中身の出し入れをする
  6. 上蓋を鍵で施錠してタッチパネルを操作して返却
  7. 退出キースイッチに鍵を差し込み退出

貸金庫はタワー式駐車場のような作りになっていて、操作すると自分の箱だけが出てくる仕組みです。

何を入れてもいいの?

通帳や証書、実印や権利書、貴金属など基本的には何を入れても構いません

ただし、現金は入れないように推奨されています。

また、法律に違反するものや危険物(拳銃・火薬など)なども入れないでください。

機械が動かなくなる恐れがあるため、金庫のサイズを超えるものや20キロ以上のものも入れないようにお願いされます。

とはいえ、行員の方が中身をチェックすることはありません。

貸金庫のセキュリティは大丈夫?

貸金庫を利用しようとしても誰かが入っていると、外でカードをスライドさせても入室できません。

また、誰かが出てくるタイミングでカードをスライドさせず入室しようとしても、カードと鍵がなければ何もできません。

また、中には銀行につながるインターホン、警備会社につながるボタンがあります。

どうしても操作方法が分からない場合は、インターホンを利用すれば操作方法を教えてくれます。

火事や水害は大丈夫?

貸金庫は耐火構造になっていますので、火事で中身が燃えることはありません。

耐震構造もしっかりしているとのことで、地震の心配もなさそうです。

筆者が取材した支店はまず水害が起きないような立地条件ですが、可能性はあります。

収納された状態の貸金庫は、下から2段(高さ13センチくらい)は基本的に空き箱としており、それくらいの高さまでの浸水なら大丈夫です。

どうしても危険なときは、行員が一時的に預けた荷物を持ち出すこともあるそうです。

水害

万が一の補償は?

行員の方は貸金庫の中身を知らず、知っているのは預けた人のみです。

万が一のことがあっても、銀行側が中身を知ることはできないので、補償のしようもありません。

約款を呼んでも「補償はしない」と書いてありました。

貸金庫の契約をするなら4月がおすすめ

実際に貸金庫を利用して、肩の荷が下りた感じです。

盗難・火災の際のリスクを限りなくゼロに減らせるのは、大きいですね。

価格や機能を比較して、つい遠くの銀行の貸金庫を検討したくなりますが、あまりおすすめできません。

自分のメインバンクのある銀行(できれば通帳を作成した支店)でないと、審査が厳しくなる可能性が高く、いざという時にすぐに取り出せないからです。

月割計算が面倒な方は4月に契約するのがおすすめですよ。

(執筆者:キャッシュレス研究家 角野 達仁)

《角野 達仁》
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角野 達仁

執筆者:キャッシュレス研究家 角野 達仁 角野 達仁

1976年生まれです。極力すべての支払いをクレジットカードでするようにしていますが、カード手数料をとられて損をするうっかり屋さんでもあります。その悔しさをばねに、日々クレジットカードのお得な使い方についてアンテナを張っています。アンテナを張って入手した無理なくできるお得なカード情報を、お得なカードライフを広めるために皆さんに分かりやすく伝えられたらいいと思っています。 寄稿者にメッセージを送る

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