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薄れる「人・モノ・金・情報」の国境 Nomad「ノマド」という生き方

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  今年の正月、マレーシアで暮らす友人が久々に日本に帰国した時のことですが、彼が面白いことを言っていました。「クアラルンプールから大阪へ移動するより、大阪から福島まで新幹線(電車を乗り継ぎ)などで移動する方が、きついんやー」と・・・・・

  一部の特定地区を除いて、アジア圏内では国境によって阻まれるものは、徐々に少なくなってきています。

  お金や情報は、インターネットを通じて一瞬に国境を越えて伝達されます。モノの輸送も昨今、非常に安易に出来るようになってきました。自宅のPCからECサイトの購入ボタンを押すと、数秒後には決済データが外国に飛んでいく。宅急便で書類など送っても、アジア圏内なら翌日には配達される。こういったことが日進月歩で発達してきています。世はまさに超スピード時代です。

  経営資源の四大要素は、「人・モノ・金・情報」です。前述のとおり、金と情報に関しては、国境は殆ど無くなり、モノに関しても、それらと同じように今後ますます障壁は低くなり、発展を遂げてゆくことでしょう。

  さて、最後に「人」はこれから、どのように進化していくのでしょうか。

  先人たちのように従来どおり、生まれ育った国や街で一生を過ごすことを是とする生き方もよいと思います。人それぞれの人生ですから、当然ライフスタイルも十人十色です。でも、これだけ国境のハードルが下がった時代(ボーダレス)ですから、もう一方で、必要に応じて場所を移っていく生き方もありだと思います。

  中央アジアの牧畜を生業として暮らしていた人達は、草や水のあるところを探して家畜を連れて行き、家畜が移動先の草を食べ尽くしたら、また別の場所へ移動するという生活をしていました。遊牧民=「ノマド」なんて呼ばれています。こうして、馬によって移動する能力を高めた「ノマド」この民族は、チンギス・ハンに率いられて、ユーラシア大陸の大半を収める巨大なモンゴル帝国を築き上げました。

  現在は、「モノ・金・情報」が迅速そして自由に移動出来るようになりましたが、先進国は日増しに貧しくなっていく一方で、そのぶん新興国が凄い勢いで、豊かに成ってきています。まるで、20世紀に豊かな草原であった場所に生えていた草が全て食べ尽くされて、今までに全く注目されなかった土地に草が茂り始めた現象に似ています。

  それならば、現在、草が豊かに実っている場所に移動して、そこで生活するという選択肢(生き方・暮らし方)もあるのではないでしょうか。日に日に少なく減っていく草を観ながら、やるせない気持ちで生きていくよりも、草が多く実る場所に移動して暮らす。そんな生き方があってもよいのではないでしょうか。

  海外で起業する。海外で就職する。海外で市場を開拓する。海外で生活する。海外で暮らす。海外で生きてゆく。または季節や仕事の事情によって、日本と外国(二つの場所)で仕事や生活基盤を創り上げる。

  グローバル社会で生きて行く、我々アジア人にとって、そのような柔軟な発想が、今後ますます必要になってくるのだと思われてなりません。

《桐山 一人》
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桐山 一人

桐山 一人

株式会社ノマド・グローバル 代表取締役 健康で活き活きと過ごす人生、世界を視野に入れたグローバル・ライフ「ノマド・ライフ」を提唱し、若年層を中心に多くの人々の共感と支持を得る。「若い人こそ、お金の無い人こそ、海外に目を向けた資産形成を検討すべし」と若年層を中心の資産運用のコンサルティングを得意とする。 年間のうち100日以上を海外で過ごす自他ともに認める「Nomad」自由人である。ファイナンシャルプランナー・中小企業診断士・ロングステイアドバイザーの資格を持つ。 寄稿者にメッセージを送る

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