今相場、とってもいい調子ですね。理由は「アベノミクス」。簡単には、昨年12月の選挙以来安倍首相が、金利を下げて円安誘導、財政出動(いわゆる昔ながらの公共工事で景気よくする)そして成長戦略が奏功しているからです。ですが、実はこれより大きい理由は、「アメリカの景気が回復してきているから」ですね。
世界の金融市場で取引されているお金のうち、アメリカドルのシェアは40%、2位はユーロで約20%、3位がわが日本円で約10%です。ですから、アメリカの景気は世界景気に大きな影響を与えます。
そのアメリカの景気が回復してきている証拠は、いろいろな経済指標から読み取れます。リーマン・ショック以前の水準にまで回復しているもの、いくつもあります。そして、アメリカの日銀にあたるFRBでも、「今まで景気を支えるために金融緩和政策を続けてきたけど、これからも、続けるべきか?それとも政策を転換しなきゃ」などと、言われています。
もし本当に、アメリカの政策がかわると、先ほどご紹介したアベノミクスにより日本は超低金利、一方でアメリカは金利をあげるかもしれない。こうなれば、金利の高いところに世界のお金って流れていきます。同じお金を預けるなら高い金利がつくほうがいいですものね。
これが本当に円安ドル高が続くと見られている理由です。アベノミクスはこの理由を後押ししている、いわば援護射撃というところでしょうか。基調はドル高、ほぼ確実です。
ただし、目先はどうでしょうか?その理由は目立ったサプライズはもうない、ということです。今までの円安ドル高って、期待で作られてきた流れです。実際にはまだ何も起こっていません。期待で先食いしてしまった格好となっています。
市場関係者っていつも、サプライズに飢えているんです。