分配金について、時々「えっ?そうだったんだ」というお声をよく聞きますので、整理してご紹介しようと思います。
平たく言うと、預貯金の利息や利子と違って「一部解約」です。したがって、分配金を受けとるということは、当然基準価額はその分だけ下がります。
場合によっては、当初の元本を割り込むこともあります。分配金が収益の中から出ているのか、それとも自分の元本の取り崩しなのかは、報告書の中の「税金」の項目を見ればわかります。税金は儲けに対してかけられているのですから、税金がかかっていないということは、元本からの取崩ということになります。
よくプロ並に投資している方は、「分配型なんてとんでもない、途中で一部払い出しをせずにファンドマネジャーが投資を続ければいい」と言います。そういう方は、「手元で自由に使うおかね」と「運用するおかね」をわけていらっしゃるんですね。
そうは言っても日本では分配型の投資信託が6割です。理由としては「毎月お小遣いがはいってくるから」です。そしてまた「一部であっても、利益確定する」という考え方もできますので、「分配型は邪道だ」という考え方は必ずしも当てはまるものではないでしょう。皆さん考え方はいろいろです。
私見を述べるとすれば、「収益性」と「流動性」「換金性」「確実性」と金融商品の役割はそれぞれあって、すべてを満たす商品はありません。
投資信託を「収益性」つまり、「もうけるためのツール」とお考えの方は無分配型、「収益性は多少犠牲にしても換金性もほしい」方は分配型を選ばれるといいですよね。大事なことは分配金の意味をご理解頂いた上で、ご自分のスタイルに合った商品を選ぶということです。