安倍政権の政策への期待の高まりから、2012年11月半ばからの株価上昇は続いており、直近の日経平均株価は、8,661.05円(11/13終値) → 13,694.04円(5/2終値)と、約58%の上昇となっています。
株価の予測は難しいですが、ここでは「年初からの動き」に的を絞り、2000年以降の年度別の日経平均株価の動向を振り返り、株価の季節性・アノマリーを見て、今後の展開を占ってみます。
下のグラフは、「年初(=大発会)の日経平均株価を基準とした、年度別の騰落率の推移」です。20.00であれば、「年初から」株価が20%上昇したことを表します。なお株価は週末値をとっています。データが多いので、便宜上グラフを3つに分けています。
(1)2000年~2004年
この5年間は、5月時点の騰落率は、いずれも年初から+10%~-10%に収まっていましたが、2004年を除き、8月上旬から上昇or下落が加速しました。2000年~2002年の3年間は、いずれも株価が大きく下落しましたが、年間を通じての動きが非常によく似ていたことがわかります。2004年も含めると、いずれも4~6月高値でした。
(2)2005年~2009年
この5年間は、年によって動きがきれいに分かれます。5月の段階では、株価はいずれも年初と同水準近辺で推移していましたが、次第に動きが激しくなり、9月末以降に上昇or下落が加速しています。2005年は39.9%の上昇。一方、リーマン・ショックのあった2008年は40.51%の下落。リーマン破綻が報じられた9月中旬よりも、10月に入ってからの方が下げが急でした。
(3)2010年~2013年
2010年~2012年は、5月の段階では、いずれも年初から+10%~-10%に収まっていましたが、11・12月の最後2ヵ月で動きが激しくなりました。
今年・2013年は、年初から一直線に株価が上昇しています。やや角度が急過ぎるようにも思えます。2000年以降では、このようなチャートは見られません。
また、年初からの上昇率は10,688.11円(1/4終値) → 13,694.04円(5/2終値)と、すでに約28%に達しています。上記グラフからもわかるように、年初からの上昇率が30%を超えたのは、2000年以降では2005年の一度だけです。ちなみに、2005年の上昇率39.9%を今年に当てはめると、株価は14,952円となります。
アベノミクスへの期待や円安進行など、好材料を背景に株価のさらなる上昇を予想する声も多いですが、過去の例に照らし合わせてみると、このままのペースでさらに上昇が続くことは考えにくく、年内であれば、株価の上昇余地はMAXでもあと1,000円前後。日経平均株価が15,000円を超えてさらに上昇していくのは、年内はなかなか難しいと言えるでしょうか。