お金に苦労しない「家計のやりくり」は、お金を稼ぐ観点よりも、お金の管理が大事であることに重点を置いています。主な4つのポイントを見ていきましょう。
目次
1) ライフプランを立てる
昔のように収入が右肩上がりに増えない時代だから、将来を見込んで家計を運営することが重要である。ライフイベント(前もって予定している事)を年表にして、まとめるとわかりやすい。いつ? 何のために? いくら必要? と夫婦や家族で将来をしっかりと考えて作成する。
また、ライフイベント表を作ることで、将来予測できない不測の事態も、事前に予備費として対策を立てることが出来る。
2) 貯蓄の順番がカギ
必要なお金は貯金で先取りする。まず貯金のペースをライフプランから、いつまでに、どの程度貯めなくてはならないのかを把握することで、「収入」から「固定費」や「生活やりくり費」のあと、余ったお金があれば貯金に回すのでなく、計画的に先取りして貯めることである。
ただし「生活やりくり費」を削りすぎると生活に困ってしまい、貯蓄意識も低下するため逆効果になるので、できるところから始めることである。
3) 固定費から削減する
秘訣は「生活やりくり費」の節約の前に、「固定費」の無駄を徹底的に洗い出す。手間はかかるが、一度見直して成功すれば、毎月数%の効果でも、毎年になると数十%の節約が継続的にできる。
また、固定費を減らすポイントは、特に住宅関連・マイカー・保険料などのように、金額の大きいものほど手間がかかり面倒だが、しっかりと比較検討すれば、効果も大きな期待ができる。
ただし、もし貯蓄系の生命保険を見直す場合、古いものほど運用利率が良いものが多いので、安易に解約するとかえって損をするので注意が必要である。
4) 節約で増やす
「消費」・「浪費」・「投資」を意識して、価値観を形成する。「投資」の意味合いとしては、金融投資や預貯金に留まらず、例えば資格を取るための費用なども、将来の自己投資としてジャンルする。そのように慣れてくると、やがて自分に対する「浪費」というものが見えてきて無駄を意識できる。
無駄がわかったら、いっぺんに排除するのではなく、意識しながら徐々に数か月かけてやめていかないと、かなりストレスになり長続きせず、これまた逆効果になりがちである。
また、ちょっとした貯金箱を買ってきて、1日180円を1年間貯め続けると、なんと約6.5万円貯まり、これは元本1000万円の個人向け国債の利率を0.8%で運用したと考えれば、受け取る利息額は税引き後の6.4万円とほぼ変わらない効果があるので、意識の視点が変われば、元本なしでもお金は貯まる。
最後に、お金が貯まる人の行動パターンは、長きに渡り無意識に上記のようなことは、すでに備わっているので感覚でやっている人も多い。でも、感覚がない人は、最初はかなり意識して取り入れないと習慣的に身に付かない。長い間身に付いた浪費癖も正せばプラスに転じるという事なので、ぜひその感覚を身に付けて頂きたい。