いよいよ本年4月より消費税の増税があります。そんな中、少しでもお金を増やしたいと思うのが人情です。金融機関は今のところ、NISAの口座開設による顧客開拓に力を入れていますが、今後は金利条件の良い、金融商品そのものの競争になると思われます。
そこで知っていて欲しいのがオプション取引です。決してオプションを勧めているのではなく、ただ単に最低限の仕組みを知っていて欲しいのです。なぜなら、高金利を謳った商品にはオプション取引が組み込まれていることが多いからです。
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オプション取引とは”権利”を売り買いする取引
オプションには買う権利(コール)と、売る権利(プット)があり、それぞれに買い手と売り手がいます。オプションの買い手は権利を買うので、反対にオプションの売り手は義務を負います。そして、権利を行使する条件(価格、金利、時期、為替相場など)が決められています。
例えば、日経平均株価が1万5000円の時、オプションの買い手Aさんは1万4000円で買う権利をオプションの売り手Bさんから1000円買います。Aさんは1000円で権利を買っているので、権利行使価格1万4000円と合わせ、日経平均が1万5000円よりも高くなれば、その分利益が出るので権利を行使します。
逆にオプションの売り手Bさんは、Aさんが権利を行使すると、1万5000円以上で売れるものを1万4000円で売らなければなりません。
オプションンの売り手は損失が無限大∞
買う権利(コールオプションの)の買い手と売り手
先の例で云うと、コールオプションの買い手Aさんは、権利行使価格よりも日経平均の価格が上がれば上がる程利益が出るので、利益は無限大になります。逆に日経平均の価格が下がったら、権利を行使しなければいいので、損失はオプション料だけです。
コールオプションの売り手は、買い手の逆の立場なので、利益はオプション料、損失は無限大になります。
売る権利(プットオプション)の買い手と売り手
プットオプションは売る権利なのでオプションの買い手は売る権利を持ち、売り手は買う義務を負います。コールオプションとは逆に、プットオプションの買い手は値が下がれば下がるほど利益が出るので対象商品の価値がゼロ(無価値)になった時、利益が最大になります。損失はオプション料だけです。
プットオプションの売り手は、利益はオプション料、損失は対象物の価値が無くなるまでになります。
条件が付いているか? 誰が権利を持っているか?
金融商品を購入する際、高利回りを得るために、株価や、為替相場、金利、時期などの条件が付いている場合、その商品はほぼ間違いなくオプション取引をしています。
権利はどちらが持っているか? 金融機関の提示した条件で契約するので権利は金融機関が持っています。つまり、金融商品を購入すると我々はオプションの売り手となるため、無限大∞、もしくは資産価値ゼロのリスクを背負わされるのです。
リスクに見合う十分な収益を頂いていますか? ほとんどの場合、リスクに見合った利益はいただけません。何が利益で何がリスクか判り辛いですが、金利が高いからと言って、よくわからない商品には手を出さないように。(執筆者:田島 稔之)