『安易に住宅ローンを組んではいけません。』
たとえば、戸建住宅を4000万円で購入すること。東京では戸建住宅をとして高いレベルの価格ではありません。マイホームの取得は、幸せな家族の象徴です。しかし、これが大きな失敗の始まりだと気が付いている人は少ないのです。
目次
住宅ローン金利は実はとても大きな負担
住宅はとても高い買い物です。マイホームを取得することが家計の負担を大きくしてしまうのです。4000万円を35年で分割して、返済をしたとしても毎月の返済額は9万5238円(利息は含まず)。これに加えて、住宅ローンを組んだ場合は、利息が付きます。
住宅ローン金利が低い時代ですが、現在1%以下の変動金利を選択している人は大半ではないため、ここでは住宅ローン金利を1.5%と設定すると、毎月の返済額は12万2474円。75平方メートルの平均的な賃貸物件の毎月の家賃よりも低いので、住宅ローンを組み、購入する人が多数います。多くの購入者は賃貸物件の家賃との比較し、毎月の給与から返済が可能という理由から購入を決意します。
しかし、住宅ローン金利が1.5%だとしても、35年間での利息総額は、1143万円になります。4000万円の戸建住宅を購入して、1.5%の住宅ローンを組んだ場合、35年間で5143万円を支払うことになるのです。とても大きな負担です。この負担を35年間も背負うことになります。本当に、その選択が正しいのでしょうか。今は、一部上場企業でも黒字を継続するのが難しい時代です。
今後の収入が保証されない時代
2013年1年で100人以上のリストラを発表した上場企業は25社。最も多いのが富士通の2454人、2番目がルネサスエレクトロニクス2316人。2012年に倒産した会社の数は1万2124社。大きな会社では、従業員が3206人のエルピーダメモリ株式会社が倒産。これらのデータが、今後は安定的に給料を得られると安心してはいけないと警告をしてくれているのです。給与収入が安泰と言える時代はすでに終わっているのです。
今後の収入が保証されていないのに、給与から支払うことを前提とした高額な住宅ローンを組んではいけないのです。銀行でさえも4000万円の融資をすることで、1000万円程の利益を上げることができるのです。単なる戸建て住宅は、大きな支出を生むものであることを忘れないでください。
賃貸併用住宅の取得に熱い視線
このような状況だからこそ、単なる戸建て住宅ではなく、賃貸併用住宅の取得を検討し始めている人が増えているのです。その賃貸併用住宅の目標が住宅ローン返済額に相当する家賃収入を得ることです。
そして、先に実行して賃貸併用住宅を所有しているオーナーたちは、給与から住宅ローンの返済を行わずに、一般の人が住宅ローンとして返済している月額10数万円を将来の為に預金したり、旅行などの余暇に使ったり、別の投資資金として活用しているのです。
他の多くの人に合わせて、安易に住宅ローンを組んではいけません。住宅を取得する方法、住宅ローンを組む方法、いままでの常識が変化し始めています。リストラや会社の倒産に影響されることがない住宅ローンの組み方があることを知ってください。適切に賃貸併用住宅を取得することで、実現できるのです。(執筆者:大長 伸吉)