「インターネットで申し込む保険は大丈夫ですか?」つい先日このようなご質問を受けました。ネット通販の保険会社などつぶれてしまうのではないか、売っている商品は怪しいものではないかと心配しているのです。そのようなことはありません。実際に私自身も利用しています。保障内容に納得がいくうえに保険料が安いからです。
さしたる理由もないのに保険料が安いのであれば怪しいのですが、ネット専業では人件費などが抑えられて保険料が安くなっているということなので納得がいきます。
だからと言って、インターネット上にあるすべての保険会社が安全だと言うつもりもありません。バーチャルな世界ですから、架空の保険会社を作り、ホームページを準備することなど簡単にできてしまうかもしれません。
保険会社にしても銀行にしても、実体があるかどうかを確認する目安の一つが金融庁の免許を受けているかどうかでしょう。ドラマ半沢直樹で有名になった行政機関です。金融庁のホームページを見ると免許を受けている銀行も保険会社も確認することができます。
経営体力があるかどうかも気になるところです。ムーディーズ・ジャパン、スタンダード&プアーズ・レーティングズ・サービシズ、格付投資情報センターなどの格付けも参考になります。
それでも、もしも契約した保険会社が破たんしてしまった場合には、救済保険会社または保険機構によって契約が引き継がれることになっています。契約の条件変更などがあるとしても保険そのものが消えることはないわけです。
以前、生命保険会社が破たんした際に大きく契約内容が変更されたのは貯蓄性の高い保険でした。いわゆる掛け捨ての保険はあまり影響を受けていません。もっと普及するかなと思っていた自動車保険でもネット通販はまだまだのようです。対面販売は安全で、インターネット通販は危ない、と考えてしまう方がむしろ危ないと思うのですが、いかがでしょうか。(執筆者:森田 和子)