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クレジットカードを選択する際に、皆さんは何を基準とされるでしょうか? 還元率や年会費が気になるのは当然ですが、年に1度でも海外に行くような人は「海外旅行傷害保険」をかなり重視します。
◆海外旅行傷害保険の有無
◆保険利用の利便性
上2点に留意してクレジットカードの選別を行ないますが、特に保険の利便性は重要で、万が一渡航先で病気や怪我になった時、カード付帯の保険の利便性が問われるわけです。というのも、いざという時に使い勝手が悪い或いは使えないとなれば、付帯されている保険の価値がほとんどありません。
そこで、クレジットカード付帯の海外旅行傷害保険は本当に使えるのか、実例を一つご紹介したいと思います。
目次
突然胸の痛みを訴えた女性の実例
クレジットブランド:VISA
30代女性のCさんは、中国の比較的小さな都市を旅行中、突然胸が痛みだしました。心臓が悪いのか、それともリンパに異常があるのか分かりませんでしたが、普通ではないと感じ、すぐに三井住友保険デスクに電話をしました。
問題は、渡航先の都市には日本語が通じる大きな病院がないということ。バスで1日かけて一番近い大都市まで行くにはちょっと時間がかかり過ぎますし、体調が悪い時にバスでの長距離移動は辛すぎます。
三井住友保険デスクと相談した結果、香港の日本語が通じる病院を紹介してもらうことに。飛行機で香港まで行き受診することにしたのですが、飛行機代は自腹で。飛行機代までは出せないというのが三井住友保険デスクの主張でしたが、身体の方が大切だということですぐに飛行機を手配し、香港の病院へ。
保険デスクの計らいで、病院での医療費はすべてキャッシュレスでした。検査結果にも大きな問題はなく、一安心しつつ帰国の途についたというわけです。
この実例から分かるのは、付帯保険は基本的に “使える” ということ。問題なく使えますが、注意点があります。
≪クレジットカード付帯保険の注意点≫
年会費無料カード・利用付帯の保険サービスは限定的
利用付帯のカードで医療費をキャッシュレスにする場合、該当するクレジットカードで旅行費等を支払った明細書の提出が必要でした。Cさんの場合、旅行中でしたが仕事の都合上パソコンを持っていたので、利用明細をパソコンで取得し保険デスクに送付できました。利用付帯の保険サービスでは高い利便性は望めないということをお忘れなく。
キャッシュレスにこだわらないのであれば、先ずは自分で現金払いし、帰国後診断書と領収書を三井住友保険デスクに提出すれば、医療費が返還されるとのこと。
また、Cさんの検査と検査結果は2日間要しました。問題は、キャッシュレスで医療を受けるために、1日ごとに三井住友保険デスクの承認が必要だった点です。三井住友保険デスクとしては日をまたいでも意に介さないようでしたが、病院側は保険デスクの承認が必要だと主張し、2日目に改めて保険デスクに電話しなければならなかったのは、Cさんとしてはちょっと面倒だったようです。
連絡手段を確保しておくことが必須
大きな注意点は保険デスクへの連絡手段。渡航先によっては公衆電話がどこにでもあるわけではありません。Cさんのケースでは、渡航先が中国の小さな都市でしたから公衆電話はほとんどなく、しかも国際ローミングの携帯電話の保有はなし。ただ、パソコンを持っていたので、無料Wi-FiスポットにてSkypeを使って電話をかけることができました。
治療が必要な時のために、事前に保険デスクの電話番号を確認しておくこと。そして、連絡手段を確保しておくことが重要です。渡航先で使える携帯電話があると万全の態勢を整えられるでしょう。渡航先で如何に楽しむかを計画するのは重要ですが、万が一の場合に備えておくことも大切です。
以上の通り、クレジットカード付帯の海外旅行傷害保険は有効だということ、上の例を通してお分かりいただけたと思います。ただし、旅行前の入念な準備はお忘れなく。(執筆者:堀 聖人)