仕事柄、主婦向けの雑誌を読むことも多いです。そこでよく目にするのが、節約上手な方々の家計簿。何に・いくら使っているのかが分かる家計簿が、詳しい節約方法とともに紹介されています。
しかし、そうした節約上手な方々のやり方をそのままマネする必要はありません。無理にマネしようとすると、かえって良くないことが起こるものです。
そこで、今回は家計において、節約してもいいところとダメなところについて、紹介したいと思います!
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目次
マネして節約した方がいい!
生命保険料・携帯代のプラン見直し
どちらも、過剰にお金をかけている人が多い項目です。そして、どちらも自分では適切なプランが判断しにくいものでもあります。少し面倒くさくても、きちんとプロに診断してもらい、適切なプランに変更しましょう。一度見直しすればその後ずっと支出が抑えられるので、何よりも先にしていただきたい節約項目です。
「手作り」を取り入れた節約
調味料を手作りしたり、着られなくなった子供服をリメイクして帽子やバッグを作ったり、といった手作りによる節約は、できる範囲で取り入れるのがおすすめです。
人によって得手不得手がありますのでなんでも手作りというのは難しいですが、たとえばわたしの場合は、調味料や常備菜などは手作りし、お裁縫は得意ではないので簡単なものだけ作り、あとの古着はウエスにしてしまう、という程度で取り入れていますよ。
無料で楽しめるレジャーで節約
1か月のレジャー代が5千円、なんていう節約上手な方もたくさんいらっしゃいます。遊園地などのレジャー施設によく行く人には信じられないでしょう。でも、子供ってけっこう無料の施設でも十分楽しんでくれます。支払ったお金の分だけ楽しんでくれるわけではないのです。
大きな公園にピクニックに行ったり、図書館に行って本を読んだり、無料のレジャーを楽しみましょう。お金のかかるレジャーは、年に1~2回で十分です。
マネしなくても大丈夫!
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思い切った住居費の節約
節約上手な方々の家計を見てみると、家賃が5~6万円ということも少なくありません。中には住居費が2万など、信じられないほど安い人も。たしかに、田舎暮らしだったり会社からの補助がある人だと住居費を安く抑えることは可能ですが、逆に、都心部で働く人が極端に家賃を下げることは難しいですよね。
住居費を下げるために引越したら交通費が住居費より高くなってしまった、なんていうことでは節約になりません。思い切って少し郊外に引越してみる、ぐらいならまだしも、思い切りすぎた節約はかえって不経済になる恐れがあります。
極端な水道光熱費の節約
「水は近所の湧水を汲んでくる」とか、「夜は照明を付けずに20時には寝てしまう」とか、ほとんど水道光熱費をかけずに暮らしている人もいます。しかし、誰にでもできることではありませんよね。「湧水を汲みに行って疲れたから今日は外食♪」なんていうことがあっては困ります。もちろん、家族に「夜は電気つけないで!」と強制することもいけません。極端な節約ができる家庭というのは夫婦の価値観がそこで揃っているからこそできることだと心得ましょう。
食の質を下げる節約
「もやしと鶏肉ばかり使う」といった安い食材に偏った食生活はおすすめしません。栄養も偏ってしまいます。また、食に関してはこだわりを持っている人も少なくありませんよね。安さよりも「オーガニック」や「国産」などにこだわりを持っている方は、無理に節約してはいけません。食材を無駄にしないとか地元の野菜を買うとか、食費の節約法はほかにもあります。
家族構成や環境に合わせた節約を!
節約している人の暮らしを見て、「我が家もがんばらなきゃ!」と気合いを入れるのはいいことです。しかし、「どうしてうちはこんなにお金を使っちゃうんだろう」とか、「節約できないダメなわたし……」なんて落ち込む必要はありません。
マネして節約になることならいいのですが、かえって支出が増えてしまうことになったり、節約しても心までギスギスしてしまうようなら、やらない方がましなのです。
家庭によって節約できる部分は違いますし、合う節約法も変わります。他の家の家計をマネするなら、すべてマネしようと思わずに、現実的に自分ができることから取り入れるようにしてくださいね。(執筆者:吉見 夏実)