親の介護。夫婦間の介護。介護の問題は人ぞれぞれであります。もちろん、血縁関係ではなくても義母や義父の介護もあります。
人を介護することは、人を支えるということです。1人で介護をしていると、煮詰まることもあるでしょう。辛く耐えられなくなることもあるでしょう。
そんな時は、どうしたら良いの?
自分の家には施設に入所させるだけのお金も無い。そんな時に、介護疲れを少しでも楽にすることができるお泊りサービス「 ショートステイ 」なるものがあるのです。
ショートステイとは?
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ショートステイとは、
入所のように長期間泊まりをするのではなく、1日からでも泊りができる短期間的なお泊りサービスのことを言います。
では実際にどこに泊まるのかというと、いわゆる介護保険施設である特別養護老人ホームや老人保健施設がショートステイ先になるのです。こういった施設は大抵のところがショートステイ用に部屋を確保しているのです。
なので、ショートステイを利用したい方は担当のケアマネージャーに相談することで、ショートステイ先の部屋を探して確保してくれるのです。常時介護をしていて少し休息が必要な方や、介護と離れて休息が必要な時に利用することで介護疲れをリフレッシュすることに活用できるサービスであります。
気になる費用は?
では、実際に介護保険を利用したショートステイにかかる費用はいくらくらいなのか? いざ、ショートステイを利用しようと考えた時に1番ネックになるところだと思います。
ショートステイの料金は、利用者の介護度や負担限度額または利用する施設の部屋によっても異なります。介護保険の負担限度額とは限度額が1~4段階に分かれているので担当のケアマネージャーや市役所に問い合わせることで、簡単に教えてもらうことができます。
一般的な年金額の方であれば負担限度額は大体2(年間80万以下)か3段階(年間80万以上)に該当してきます。また、ショートステイ先の部屋とは、多床室(単独・併設)ユニット型(単独・併設)があります。以上のことから、利用者が負担する金額は介護保険の基本料金+居住費+食費の合計金額になります。
例を挙げると、要介護2の方が多床室(併設)を1日利用した場合の金額(1割負担の方)は
となります。
また、H27年8月から介護保険の自己負担額が所得に応じて2割の方もいるので、2割の方の負担はと言うと、上記の例で例えるなら、介護保険の基本料金の部分が751円の2倍になるので、1502円となります。なので、負担額は3352円となる訳です。
居住費と食費は施設ごとに差異がある為、ここでは平均的な金額で計算しました。また、介護保険の基本料金に関しても色々な加算を取っている施設もあるので、これに若干上乗せされる施設もあります。ここでは、あくまで目安の料金を例としてあげました。
なので、ざっくり言うと介護保険のショートステイを1日利用しようとした場合、約3000円前後の料金がかかることになります。純粋に10日利用した場合は3000円×10日=30,000円の計算になります。
こうして見てみると、決して安い金額ではありません。がしかし、私の経験上、ショートステイの利用者数は多いです。介護者の方にとってこの金額に代えられないものがその分あるのではないかと私は強く感じています。
一時の安息は誰しも必要なもの。こういったサービスがあるんだと思っているだけで心の余裕も変わってくるものです。自分が介護で限界だと思った時には担当ケアマネージャーに相談してみるのも1つの手かもしれませんね。(執筆者:西村 馨)