近年、ブログなどのWEB上のツールを利用したビジネスが脚光を浴びています。
イケダハヤト氏など、ブログを使った広告収入やコンテンツ販売などで生計を立てる、プロブロガーと呼ばれる人たちも存在します。
今回はブロガーとして活躍する人たちにぜひ知っておいてほしい、確定申告や税金についてのお話しをさせていただきます。
目次
ブロガーの収入
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ブロガーの主な収入源は次のようなものがあります。
広告収入
グーグルアドセンスやアフィリエイト収入など。
コンテンツ販売
ブログ記事を電子書籍化して販売、Kindleやkoboなどが有名。最近はnoteなども注目されている。
オンラインサロン
ブロガーがネット上での非公開会員制コミュニティを主宰し、会費収入を得る。
ブロガーの収入と所得税の関係
ブロガーの収入について、税金上の取り扱いは次のようになります。
1. ブロガーが得た収入は税金がかかる
ブロガーが得たほとんどの収入は、利益が出れば税金がかかります。
個人でブログ運営を行い、収入も個人で得ている場合は所得税の課税の対象となります。一定以上の所得があれば確定申告しなければなりません。
2. 確定申告で大切な所得の区分
ブロガーとして得た収入は、確定申告をする上で「事業所得」か「雑所得」に区分されます。所得の区分により次のような点で違いがあります。
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全体的に事業所得の方が税金計算上は有利になります。
しかし、ブロガーとしての仕事が「事業」として認められるものでなければ事業所得にすることは出来ません。
ブロガーの所得区分の判断基準
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事業所得か雑所得かの判断は非常に難しいものです。
事業かどうかは「社会通念上」という概念によって判断され、明確な規定はありません。
この判断をめぐって税務署と納税者の間で争いになった事例もたくさんあります。過去の事例などを参考に、慎重に判断する必要があります。
ブロガーにとっての大まかな判断基準をまとめておりますので参考にしてください。
1. 他に本業となる仕事がある場合
サラリーマンなどが副業でブロガーとして収入を上げている場合は、基本的には雑所得となります。
あくまで副業ですので事業として認められるのは難しいでしょう。
2. ブロガー以外の仕事はしていない
事業所得になります。
3. 本業がブロガーで、副業で他の仕事をしている
基本的にはブロガーの仕事は事業所得となります。
ただし、副業と考えている仕事の方が収入や利益が多い場合は注意が必要です。税務署が逆の判断をする場合もあります。
4. 電子書籍などの印税収入や講演による収入などがある場合
まず、副業の場合などブロガーの仕事が雑所得になる場合、これらの収入も雑所得になります。
ブロガーの仕事が事業所得となる場合は注意が必要です。事業所得と雑所得、どちらになる可能性もあります。
その電子書籍や講演の内容が、ブロガーとしての仕事に直接関係するものである場合は事業所得になります。しかし、ブロガーの仕事にはあまり関係のないものであれば雑所得となります。
まとめ
今回は、ブロガーの収入と所得税の関係、特に所得区分について重点的にお話ししました。
所得区分はブロガーの確定申告にとって非常に大切なテーマですので是非参考にしていただければと思います。
次回はどのようなものが経費として認められるかなど、具体的な所得や税金の計算の仕方についてお話ししたいと思います。(執筆者:高垣 英紀)