FX初心者がFX取引を始めるとき、どの通貨ペアで取引を始めたら良いのでしょうか。
結論から言いますと、取引手法によって取引すべき通貨ペアが違うんです。FXの取引手法は多数ありますが、今回は裁量取引におけるおすすめの通貨ペアをお伝えします。
目次
FX初心者におすすめの通貨ペア【裁量取引編】
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裁量取引とは、外貨を買う・売る・様子見の3択をすべて自分で判断する取引のことです。それら3択をプログラミングが自動で判断する取引手法(自動売買)もありますが、裁量取引は全く正反対の取引手法と言えます。
では、裁量取引手法において、どの通貨ペアがFX初心者におすすめなのでしょうか。おすすめの基準は以下の通りです。
1.流動性が高い
流動性とは、該通貨の取引量が多いか否かを指し示すものです。
流動性の高い通貨を調べるのにBIS(国際決済銀行)のデータは参考になります。取引高の通貨別シェアで米ドルは87%、ユーロが33%、円は23%です。また、通貨同士の取引高シェアの1位は米ドル/ユーロ、2位は米ドル/円となっています。(2013年4月のデータ)
つまり、米ドル、ユーロ、日本円の3通貨の流動性が高く、レート変動において変則的な動きが相対的に少ないため、とりわけFX初心者に向いている通貨と言えます。
2.ファンダメンタル分析がしやすい
裁量取引をするとき、テクニカル分析はもちろんファンダメンタル分析も行ないます。ファンダメンタルとは、経済・為替に関連するニュースや情報のことで、それらファンダメンタルを分析するならその後のレートの方向性を予測できるものです。
しかし、米ドルやユーロといったメジャー通貨と比較すると、マイナー通貨は圧倒的に関連情報が少ないのがデメリット。となると、ファンダメンタル分析に障害が生じ、レート予測もしづらくなるのです。
ですから、ファンダメンタル分析がしやすいメジャー通貨のほうが裁量取引はしやすいと結論付けられます。
3.スプレッドが狭い
FX取引におけるスプレッドとは、買値と売値の差のことです。この差が狭いほど取引コストが少なくてすみますので、スプレッドが狭い通貨ペアを選択するのがベストです。
というのも、裁量取引はどうしても取引回数が多くなりますので、取引回数に比例して負担すべきコストがかさみます。ですから、スプレッドが狭いほうがFXトレーダーにとって有利だというわけです。
どのFX口座でも共通ですが、メジャー通貨はスプレッドが狭く、マイナー通貨はスプレッドが広い傾向にあります。参考にFX会社の一つ「外為ジャパン」のスプレッドを見てみましょう。
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メジャー通貨である米ドル、ユーロ、日本円がからんだ通貨ペアのスプレッドはご覧の通りです。
USD/JPY:0.3銭
EUR/JPY:0.6銭
EUR/USD:0.5pips
このスプレッドは他通貨ペアのスプレッドと比較して明らかに狭く、他社のスプレッドもほぼ同様の傾向にあります。
ですから、スプレッドによる取引コストを考えると、やはりメジャー通貨での裁量取引がベストな選択と言えるのです。
外為ジャパンの詳細を確認する⇒外為ジャパン公式サイト
条件を満たす通貨ペア3つ
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以上裁量取引向けのおすすめ通貨ペアを考慮しましたが、結論は以下の3通貨ペアが裁量取引と相性が良いと結論付けられます。
USD/JPY(米ドル/円)
EUR/JPY(ユーロ/円)
EUR/USD(ユーロ/米ドル)
以上3通貨ペアを参考にして、FX初心者はFXを始めると良いでしょう。
それでは、また。(執筆者:堀 聖人)