保険会社からは、続々と新しい保険商品が出ています。
新しい保険商品には魅力的な商品が多く、今の保険をつい解約して新たに契約したくなりますが、ちょっと待ってください。
今入っている保険の中に、解約をしたら損をする保険があるかもしれません。そこで今回は、解約をしたら損をする保険について紹介していきます。
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目次
保険料をすでに一括で支払った生命保険
レアケースかもしれませんが、生命保険料の保険料を一括で支払った場合、解約すると明らかに損をします。解約返戻金が発生する商品であっても、掛け捨てであっても同じことです。
確かに、一括払いをすれば分割払いよりは支払総額が少なくなるのですが、解約したら明らかに損ですので、「どんな魅力的な商品が出てきても絶対に解約しない」くらいの覚悟は必要です。
そう考えると、お宝というよりはむしろ「地雷」かもしれません。
終身保険
終身タイプの保険は、高齢社会に突入した日本で需要が高まっている保険です。
終身というだけありまして保険の満期はありませんが、保険料の支払いに関しては大体95歳くらいまで生きると仮定して、保険会社は販売しているようです終身保険はただでさえ保険料が高い傾向にあるのに、長期間支払ってきた挙句に解約してしまったら、これまでの努力が水の泡となってしまいます。
仮に、解約後に新たに終身タイプの保険に加入しようとすると、最初に加入した終身保険と比べて2~3倍の高い保険料を支払わなければなりません。仮に解約するとしたら、契約して間もないころならばダメージは比較的少ないです。
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養老保険、年金保険、学資保険
終身保険とともに、養老保険や年金保険、そして学資保険は貯蓄性の高い保険と言われております。保険会社が保険料を割り引く際に、「予定利率」を設定してその分だけ保険料を割り引いています。
過去には、予定利率が5%以上の時代もあり、契約期間が短いほどその利率はさらに高く、つまり保険料の割引率も多い時代がありました。特にバブル景気時代に加入した保険に、お宝が眠っている傾向が多いですね。
現在では、契約期間に関係なく予定利率が1~1.5%ですので、随分と低くなったものです。予定利率が高い時期に契約した養老保険や年金保険、そして学資保険は、基本的にそのままにしておきましょう。
どうしても保険の見直しをしたいとしても、終身部分だけは残すようにしましょう。
配当付き保険
生命保険の契約書の中に、「配当付き終身保険」などの記載があれば、その保険はお宝の可能性があります。株式を保有している会社が業績好調であれば配当金が出ますが、その保険バージョンと言ったところです。
株式の「業績」に相当するのは、「利回り」、「死亡者数」、「事業費」です。予定利率よりも実際の運用利回りが良いほど、死亡者数が少ないほど、事業費が少ないほど配当金は多くもらえます。
配当付き保険が出たのは、バブル景気~崩壊くらいの時期です。前述したように、この時期は予定利率も高かったので、お得な掛け金で手厚い補償を受けられます。配当金はあくまでもおまけのようなもので、あればラッキーと言った感じでしょう。
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定期保険特約付終身保険
最後に紹介するのが、「定期保険特約付終身保険」。これは、支払われる保険金が期間限定のものと終身の2段階に分かれているものです。
働き盛りの時期を定期保険で大きくカバーして、それ以降の期間は終身保険で最低限のカバーをするという保険。払込期満は30年程度、定期保険の部分もそれと同じ期間ですが、注目すべきは終身保険部分。
払い込んだ保険料の総額よりも、終身保険部分の保険金が高いことが多く、定期保険の期限が切れてしまったとしても、終身保険部分だけで得をしているのです。(執筆者:角野 達仁)