2016年10月21日からとある大手都市銀行では、預金残高に関係なく、平日の時間外手数料が1回につき108円(消費税込み)が発生するようになっています。
普通預金や定期預金の金利が限りなくゼロに近い現状においては、年間の利息よりもATM手数料の方が高くなるケースもあり、預金の引き出し方一つで元本割れになってしまうことも十分に考えられます。
そして、平日の昼間しかATMを利用しないと思っていても、年に数回は時間外に利用しなければならない場合もあるでしょう。したがって、年間で数百円でも無駄な支出が発生してしまうのです。
この無駄な支出を抑えるための方法はないのでしょうか?
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目次
ネット銀行を利用する
ネット銀行であれば、毎月一定回数までであれば利用時間に関係なくATMの利用手数料が無料、または無料の利用回数が無制限となっているケースもあります。
例えば、新生銀行であれば、預金残高に関係なく、セブンイレブン、ローソン、ファミリーマートのATMが24時間いつでも無料でATMを使うことができます。また、1か月の利用回数に上限はありません。
さらに、最近は、振込手数料も月1回までであれば無料のネット銀行も多く、その他、預金残高など取引条件によっては、月3回または月5回までの振込手数料が無料になることもあります。
銀行の優遇サービスを利用する
以前から、ネット銀行以外の銀行でも、住宅ローンの利用や普通預金の口座残高などに応じてATMの利用手数料の無料、振込手数料の無料などのサービスを実施しています。これらの優遇サービスを利用するのも一つの方法です。
例えば、三菱東京UFJ銀行のスーパー普通預金(メインバンク プラス)では、「三菱東京UFJダイレクト」のご契約および初回登録と預金残高等の取引条件を満たすことで、ATMの利用手数料が無料になるサービスを行っています。
預金残高が30万円以上ある場合などは、三菱東京UFJ銀行のATM利用手数料が何回でも無料、提携先コンビニのATM手数料が月3回までであれば無料になります。
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1回・108円の手ごろな金額だからこそ、考えたい!
1回108円といった手頃なATM利用手数料ですが、例えば、毎月2回利用手数料を支払うことで216円になります。1年に換算すると2,592円、5年に換算すると1万2,960円になります。
5年で約1万3,000円であれば特に問題ないのでは? と考えたあなた…
確かにサービスに対する対価かもしれません。5年で見ても大した金額ではないのかもしれません。しかし、このATM利用手数料は、少し工夫をすれば、ATM利用手数料は発生しません。
タダにできるものにわざわざお金を支払っていることになっています。そして、無料の時間帯だけ利用するといったケースでも、日常生活を不便にしていることにもなります。
もし、何の疑問も持たずにATMの利用手数料を支払っている場合は、他の生活費の支出の中にも、タダにできるものにわざわざお金を支払っているかもしれません。
銀行口座を新たに開設するのは面倒くさい、いくつもの銀行口座を持つと手間がかかるという意見もあるでしょうが、慣れてくることで少しは解消されるのではないでしょうか?
わずか108円ですが、されど108円です。
まずは、色々と調べてみることから始めてみましょう。(執筆者:岡田 佳久)