株式投資において、企業分析は必要不可欠です。
チャートをメインに分析を行うテクニカル分析も重要ですが、基礎的経済条件に基づくファンダメンタルズ分析も非常に重要です。
特に、投資初心者が行う中長期スタンスの投資では、ファンダメンタルズ分析は必要不可欠。
ここからはファンダメンタルズ分析の基礎である企業分析、特に、貸借対照表の見方にフォーカスして話を進めて行きたいと思います。
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目次
そもそも貸借対照表とはなにか?
貸借対照表とは、企業の財務情報を確認するための表です。貸借対照表よりも、バランスシートと言った方がしっくりくる方が多いかもしれません。
その名の通り、左右の金額がバランスすることが特徴です。
つまり、左右の金額の合計額がイコールになるのです。それぞれ右の欄を「貸方」、左の欄を「借方」と言います。
貸方のポイントは他人資本と自己資本に分類されることです。
他人資本とは返却が必要な資金のことを言います。銀行預金はその代表格です。
一方で、自己資本とは返却不要な資金です。資本金や利益剰余金が積み上がれば、表の右下、純資産が増える形になります。
次に表の左側、借方について確認して行きましょう。
こちらはざっくり言うと資産の欄。
貸方の資金を使って、どのような資産に形を変えたかが記載される欄と認識して頂ければわかりやすいと思います。
貸借対照表は純資産に注目する
貸借対照表のポイントは純資産に注目することです。
純資産とは、返却不要の資金のことでしたね。それは、上述した通りです。その資金の性質から、自己資本とも呼ばれます。
もちろん、自己資本の少ない会社は銀行からの融資もおりません。また、そもそもの倒産リスクも高まります。
言うまでもありませんが、このような会社へ投資をする際にはリスクも高まる訳です。よって、株式投資の際には、純資産に注目することが重要なのです。
純資産が少ない理由を明確にして投資する
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純資産が少ない企業への投資には、必ずリスクが伴います。しかし、純資産が少ない理由に注目することも重要です。
例えば、これからの注目産業進出に向けた、前向きな投資、借り入れだとしたらいかがでしょう。
もちろん、負債が膨らみますから、貸借対照表の見栄えは決してよくないでしょう。しかし、その事業が爆発的な利益を生んだ場合には純資産は着実に膨らみますよね。
つまり、純資産が少ない理由を知ることが重要なのです。仮に、純資産が少なくても、今後のための「前向きな借金」であれば買いと判断しても良い。
個人的には、そのように考えています。いずれにせよ、純資産に注目すると言うことは非常に重要だと言うことです。(執筆者:徳田 陽太)