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ふるさと納税で、損しないように注意したい点について
「ふるさと納税」規制が進んだからこそ、損しないように注意したい3つのポイントでふれてきました。
平成27年から導入された「ワンストップ特例制度」は、確定申告したくない会社員にはありがたい制度ですが、こちらも盲点のある制度です。
返礼品規制が進む中、ふるさと納税の恩恵を最大限受けたいのであれば、ワンストップ特例の落とし穴には気をつけたいものです。
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会社員だけでなく税務署の事務省力化のための制度でもある
ふるさと納税を行った場合は、通常は確定申告で寄付金控除として申告しないと所得税・住民税減税の恩恵を受けることができません。
ワンストップ特例制度とは、5つの自治体までふるさと納税を行った場合に、その各自治体に申請を行うことで、確定申告が不要になる制度です。
給与所得しかなく年末調整されるサラリーマンなどには、確定申告の手間が省けるメリットがあります。
もう1つの目的としては法人や資産の課税事務に重きをおきたい、税務署の事務省力化のためにもあります。
年末調整も確定申告不要制度と言えますが、この他にも年金年額400万円以下の方に対する制度もあります。
※ 詳細は誤解が多い「確定申告不要制度」 「住民税申告」だけでもした方がいい理由とは
盲点(1)~ワンストップ特例で済まさず確定申告したほうが得するケース
一般的に住民税額の2割(実際は「ふるさと納税」規制が進んだからこそ、損しないように注意したい3つのポイントで触れたように、もっと大きい)と言われる限度額を超えてふるさと納税しないほうがいいのですが、万が一超えてしまった場合はワンストップ特例で済ませると損をします。
これはなぜでしょうか?
ワンストップ特例を活用した場合の減税幅を分解すると、下記のようになります。
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A 所得税減税分
計算式は
ですが、ワンストップ特例では活用できません。
B 住民税寄付金税額控除(基本控除)
「ふるさと納税の額」の上限 : 総所得金額等の3割
C 住民税寄付金税額控除(特例控除)
特例控除の上限 : 調整控除だけを差し引いた所得割の2割
D 住民税寄付金税額控除(申告特例控除分)
計算上の注意点
ワンストップ特例は確定申告不要制度のためAの所得税減税にはならず、代わりにDが住民税から控除されます。
Dは結局
になりますから、Aと同じ数字になるように見えるのですが、Cに2割の上限額があるのがポイントです。
例えば、下記のケースでワンストップ特例を活用した場合を考えましょう。
確定申告を行ったほうが良いケース
年末調整で計算した際の所得税率 : 20.42%
調整控除だけを差し引いた住民税所得割の額 : 50万円
※Bは総所得金額等による上限を超えていないものとします。
ワンストップ特例による減税額は
Cに関して数式の通りの計算では、
ですが、50万円 × 20% = 10万円を超えるため、減税幅10万円にとどまります。
ワンストップ特例で済まさず、通常の確定申告をした場合は、
と減税幅が増えます。労力をかけて確定申告をしたほうがより得になるケースもあるものですね。
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盲点(2)~ワンストップ特例が無効になるケース
ワンストップ特例の申請書を記載し提出したからと言って、必ずふるさと納税の恩恵を受けるわけではありません。
自治体が6か所以上になった場合
各地の名産品・返礼品がほしくなり寄付先が6カ所以上になった場合、各自治体に申請を提出したとしても確定申告が必要になります。
確定申告しない場合は、ふるさと納税により住民税が減税になることはありません。
ふるさと納税の回数が6回以上でも5自治体以内なら有効
ただしふるさと納税の回数が6回以上であっても、同一自治体に2回以上寄付するなどで、自治体数が5カ所以内におさまっていれば、ワンストップ特例は有効になります。
なおワンストップ特例は寄付の都度行いますので、同一自治体に2回寄付した場合2回申請します。1回申請すればいいと考えると損をします。
確定申告を行った場合は必ずふるさと納税を申告すること
・ 上場株式の取引で出た損失の申告をしたい方
などは確定申告することになりますが、ワンストップ特例は確定申告が全く不要な方への制度であって、何らかの確定申告する場合に計算の手間を省くための制度ではありません。
ワンストップ特例申請を行った後に、確定申告で寄付金控除としてふるさと納税を入れなかった場合も所得税・住民税の減税になりません。
寄付金控除として申告しないと、非常にもったいないことになってしまいますので気をつけてください。(執筆者:石谷 彰彦)
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