誰しもが車の購入前に考えることではないでしょうか。
そこで今回は、4つのポイントをピックアップして、新車と中古車それぞれどちらが「お得」なのかを解説します!
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目次
1. 購入価格 : 中古車がお得!
中古車の魅力は、なんといってもその価格でしょう。
例えばトヨタのプリウスを購入する場合、新車では250~350万円ほどかかりますが、中古車であれば180~280万円ほどで買うことができます(※)。
予算に上限があり、新車では購入することが難しいグレードの車でも、中古車であれば手が届くということもあります。
選ぶことができる車種が増えるというのも中古車を選ぶ大きなメリットです。
また、中古車の値段は、もちろん走行距離や何年落ちかという点も考慮されますが、市場の需要にも大きく影響するものです。
そのため「車の性能も状態もとても良いのに、市場で人気がないために中古車の価格がとても安い車」というのも存在します。
中古車選びでは、そういった「掘り出し物」を見つける楽しみもあります。
車体の購入金額をおさえたい場合には、中古車がお得です。(※グーネットの価格相場を参考にさせて頂きました。)
2. リセールバリュー : 新車がお得!
車を購入する場合は、車を売ったときの価値、つまりリセールバリューも考慮しておきましょう。
300万円ほどで買った新車に3年間乗り、100万円で売却できたとすれば、実質かかった費用は200万円ですみます。
リセールバリューが高い新車を購入すれば、実際にかかる費用を安くおさえることができるでしょう。
例えば、トヨタのヴェルファイアは新車価格が320~680万円ほどですが、中古車の価格帯も300~600万円ほど(※)と、非常に高い価格を維持しています。
こういった人気車種であれば、売却価格も期待ができますね。
ただし、上述したとおり中古車の価格は市場の需要によって大きく変動します。
売りたいと思ったときに、その車種の人気があるとも限りませんので、注意が必要です。中古車も、もちろん売却は可能です。
ただし同じ年数所有したのであれば、新車として購入した、年式の新しい車の方が高く売れることがほとんどです。
一部リセールバリューがとても高い中古車もありますが、一般的には、1オーナーの車の方が転売されている中古車よりも高い価格で買い取ってもらえることが多いので、リセールバリューについては新車が得だといえるでしょう。
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3. エコカー減税 : 新車がお得!
新車でエコカーを購入する場合は、エコカー減税が利用できます。
中古車でもエコカー減税が適用される場合がありますが、自動車取得税については5万円~45万円控除されるのみと限定的です。
平成32年度燃費基準値40%超過達成となっている乗用車を新車で購入した場合は、現状、自動車取得税は非課税となり、自動車重量税が免除になります。
さらにグリーン化税制という制度を使うことができる場合があります。
これは排出ガス性能や燃費性能が優れている車種に限り、新車を初めて新規登録した際、翌年度1年度間のみ、税率が50%~75%ほど低くなるというものです。
これらを利用すると、例えば250万円ほどでトヨタのプリウスを新車で購入すると、およそ10万円が減税できるという試算になります。
2017年4月からエコカー減税の内容が変わっており、減税率と減税対象車が以前より減少しているという点に注意が必要ですが、エコカー減税については新車が有利といって差し支えないでしょう。
4. メンテナンス費 : 新車がお得!
中古車はメンテナンス費用がかかるというイメージがありますが、本当にそうなのでしょうか。
新車の場合は、購入から3年または走行距離6万kmまでメーカー保証が受けられるため、消耗品の交換や法定点検などをのぞけば、メンテナンス費用がかからないことがほとんどです。
またメーカー独自のより手厚い保証を設けているところもあります。
一方で中古車には、新車のような保証はついていません。また、よほど車に詳しくなければ、中古車の状態が本当に良好かどうかということを判断するのは難しいでしょう。
そのため、購入した車によっては大きな修理費用が必要になることもあります。
ただし、一般的に年式が新しく走行距離も少ない中古車であれば、経年劣化によるトラブルも起きにくいですし、販売店によっては独自の保証を付帯しているところもあります。
保証プランもさまざまなので、中古車を検討しているときは保証内容や保証金額を含めて検討すると良いですね。
メンテナンス費がかかるかどうかは、中古車については選ぶ車次第ですが、やはり新車購入時の「最初の3年間は費用がほとんどかからない」というのは大きいので、メンテナンス費については新車のほうがお得といえるでしょう。
メリット・デメリットを理解して理想の車選びを!
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今回は主に直接的にお金に関わるポイントに絞って、新車と中古車のメリット・デメリットをご紹介しました。
4つのポイントのうち3つが「新車がお得」という結果になりましたが、その3つの「お得」の総額を上回るほど、安く中古車を購入できる場合ももちろんあります。
そのため、新車と中古車のどちらが得だと一概に言い切ることはできませんが、「短い期間でリセールバリューが高い車両を乗り換えられる経済力がある場合は新車購入」、「状態が良い中古車両を見極められる場合は中古車購入」がお得だといえそうです。
新車・中古車を選ぶときのメリット・デメリットを理解して、自分の希望にあった車を見つけてくださいね。(執筆者:青海 光)