6月は株主総会シーズンということで、連日多くの企業の総会が開かれています。
私も6/21(水)に「キーコーヒー」と「ダイオーズ」の株主総会に伺ってきましたので、その模様をレポートしたいと思います。
目次
1. 総会でもコーヒーの香りが！ キーコーヒー(2594)
レギュラーコーヒーの製造販売大手の企業です。
子会社には「イタリアントマト」、「アマンド」、「ルノアール」などがあります。
6/21(火)午前10時より「新宿文化センター」で開催されました。
会場外ではコーヒーのサービス
入口から建物内に入ろうとすると、すでにコーヒーの香ばしいかおりが漂ってきます。
株主総会が行われるホール外では、商品の展示や株主向けに商品の販売がされており、なんとレギュラーコーヒー500gで500円と破格のお安さだったのでつい購入してしまいました。
この株主向けのセールについてはチャリティーセールということで、売上金はすべて災害被災地に寄付されるそうです。
また、ホール外では、アイスコーヒーのサービスもあり、休憩中の株主さん達で賑わっていました。
事業報告・今年度の展望
さて、株主総会の会場は大きなホールで、数百人規模の株主が出席している様子。
まずは、昨年度の事業報告および今年度の事業計画・課題などを社長様自らスライドを交えてお話いただきました。
売上は昨対比で減少したものの、営業利益、経常利益、当期利益とも増加。
売上比は事業用4割、家庭用3割、原料用3割の構成で、昨年は家庭用の商品の売り上げが伸びたようですが、節約志向による家庭での消費が増えたのかも、とのことでした。
また昨年は「リプトン」ブランドを取得し、今後はコーヒーに加えて紅茶がどう展開されるかも楽しみですね。
今年度は「ドリップしよう」というコミュニケーションテーマで、業務用に最適な抽出環境や季節のフェアの提案、開業支援を行い、家庭向けでは、前出の「リプトン」や売上が伸びているリキッドコーヒーに力を入れるとのこと。
CSR活動のなかで私が印象に残ったお話は、コーヒーの産地であるインドネシアで現地生産者を表彰する「キーコーヒーアワード」を開催したり、「国際品種栽培試験」を現地の研究者と開始したりなどの、原産地での活動報告です。
この後の質疑応答でも取り上げられましたが、気候変動による降水量・気温の変化により、病害虫や土地に適する品種も変わってくるため、その変化には気を付けているとのこと。
その影響で徐々に使用する品種も変化するため、商品の品種の構成が変わった影響で、味が変わったのでは？ という株主さんもいました。
気候変動により変化したコーヒーの栽培適地を新規に探しているのか、という質問に対しては、現況の生産地で、気候に合う品種を試行錯誤しているそうです。
気候変動による生豆の品質の変化に対応し、生産者の安定収入に資するため、とのことで、何気なく毎日飲んでいるコーヒーですが、様々な方々の頑張りにより口にできることを実感します。
質疑応答、ファン株主多し
続いて、質疑応答。
株主優待に関することについては、「イタリアントマトなどショップで利用できる優待券の検討を」という質問については、「店舗の立地に偏りがあり、数も限られているため、現況では商品詰め合わせを継続する」そうです。
また、「今年上場20周年で何か記念は？」との質問には、とくに何もないそうですが、商品の「ドリップオン」も今年20周年でそちらで何かするかも？ 株主に何かあるというわけではなさそうですが。
質問する方も「ここぞのときはキーコーヒーで」とおっしゃる商品ファンの方が多いようで、だからこその鋭いコメントがいろいろ出ていました。
総会お土産、コーヒーセット♪
総会終了後に、レギュラーコーヒー、紅茶ティーバック詰め合わせのお土産を頂きました。
総会が開かれるホールに行かずにお土産だけゲットする方もいます。
2. お土産がメガサイズ ダイオーズ(4653)
オフィス向けにコーヒー、ミネラルウォーターなどの飲料や、床マットなどの環境商品を販売・供給する企業です。
ダイオーズの株主総会は、午後2時から、昨年の場所から変更になり、川口市の「川口総合文化センター・リリアホール」で開かれました。三階席まである巨大なホールです。
他社の総会とかぶらないよう、例年、開催時刻が午後に設定されているのがありがたいです。
会場の様子は？
株主総会のお土産効果で、出席される方が増えたのでしょうね。確実に千人以上は来場していると思われます。
昨年までは、会場外に給水サーバーなど、自社製品の展示がされていたのですが、今年はみられませんでした。ちょっとさみしいですね…。
開会前と閉会後には、例年テレビドラマでコーヒーサーバーなどのダイオーズ製品が映りこんだシーンがダイジェストで上映されますが、「相棒」、「科捜研の女」など刑事ドラマでのシーンが多いですね。
オフィスで議論している場面が多いからでしょうか。
株主総会の様子
始めに昨年度の事業報告から。
こちらの企業は、日本とアメリカで、コーヒーや水などの飲料の販売、サーバーのレンタルなどをオフィスに提供しています。
売上は日米とも昨年比8～9%増、営業利益は、日本で増加、アメリカは新規出店、営業人員強化の費用がかかり減少。とくに国内では売上、営業利益とも過去最高を更新しました。
今年は、売上、営業利益とも日米で増加を見込んでいます。
とくに、アメリカでは全米進出にむけて、体制強化や先行投資などを積極的に行うとのこと。
日本はすでに全国に拠点があるので、拡大というよりは、顧客ニーズの掘り起こしやルートサービスの効率化などで、エリア内の売上を高めていくようです。
商品ファンならぬ社長ファン？ 質疑応答
続いて質疑応答。
毎年必ず「今年も大久保社長のお顔を、拝見できて良かった」的なコメントが株主からでるほど、親しみやすい社長様です。
株主優待に関しては、「現在株主優待の権利を取得するために必要な株数を、300株から100～200株に変えてほしい」との要望がありましたが、これについては「今後検討する」とのことですが、どうなるか？
また、「来年株主総会が50回を迎えるため記念優待はあるか？」との質問に対しては、「今年で会社設立48周年ということで、50周年にむけて検討中」とのことでした。期待してよいのでしょうか？
総会お土産は後日配送！
総会終了後、退場時に、入場時に頂いた半券を提出します。
こちらの提出をもって、株主総会に出席したとみなされ、後日宅配便でお土産であるレギュラーコーヒー200杯分を頂くことができます。
招集通知に同封されていたお知らせに記載されていますが、遅刻や途中退室ではお土産を頂くことはできません。
来年も同じ会場で株主総会を行うそうですよ。
株主総会は経営陣の方々に直接お会いできる貴重な機会ですね。各企業の皆様ありがとうございました。（執筆者：吉井 裕子）
