7月に入り、押しという流れを組んで、25日線を維持するか の攻防の中、じりじりと割込む展開となりました。
この動きに関しては、2日の東京都議選の結果を受けて、政治不安からくる売り圧力が影響しているように見受けられ、その売り圧力を跳ね返すだけの材料がないことで、じり下げとなったと思われます。
そして、週明けに関しては、雇用統計の内容で揺さぶられる可能性があるものの、利上げに関しての観測に変わりが出ることは想定しづらいので、ジリ下げが継続する というのが私の考えです。
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さらに、為替が円安方向に揺れているにも関わらず、日経がマイナス圏を推移していることも不可解ではありますが、前々から申している 景気敏感株が、主力でとしての力落ちしているという現実かなと思える状況です。
そして、雇用統計を大きく揺さぶられずに通過したら、次は、第一四半期の決算発表に向けての思惑などで、動き出すことが想定されます。
徐々に、上方修正や下方修正などのネタが出て、投資家心理に揺さぶりをかけてくることと思いますが、私は、テクニカル的な判断を中心に見極めしていくことは、変わらず継続してまいります。
その上で、上昇トレンド継続に関しては陰りが出ていると考えます。
もちろん、明確に下降に入ったとか言うつもりはなく、勢いある上昇は終わりで、「このまま下降に入るのか? BOXになるのか? 緩やかな上昇として上昇継続になるのか?」 見極め時期に入りました。
あからさまに25日線が向きを下に変えて、25日線を終値ベースで2日間下回ったことは、4月21日以来の出来事となり、風向きに変化が出ているという事となります。
この 風向きの変化に、いかに敏感になるかが重要なポイントであり、その部分が「利益を出す人」と「損を膨らます人」の大きな違いになります。
今回の風向きの変化が、本格化するかは断定できませんが、4日の時点で、テクニカル指標含め、シグナルが出ていました。
さて、結果的にどうなるかは、まだ先にならないと見えない事ですが、この変化を感じること が、未来に向けての重要なポイント となります。
目次
現状分析
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5日線
終値ベースでは、一週間を通して下回っていたことで、短期的には下向きのトレンドと言える状況です。
25日線
上向きから、3週間ぶりに、週後半、向きを下向きとしました。明確にトレンドが変わる可能性を示唆しています。
さらに、だましではありますが、25日線と5日線のデットクロスとなっています。
ただし、25日線の向きが、わずかですが上向いていることで、明確な下方トレンドシグナル とは なり切っていませんが、警戒することに値するシグナル ではある と考えます。
75日線
相変わらず上向きで、上に乖離という状況が継続ですが、並びは、5日線が25日線を下回ったことでトレンドに変化が出ていると考えます。
さらに、75日線とローソク足(安値)との 乖離の推移 が、「5月18日:1.3%、5月30日:1.5%、6月15日:2.1%、7月7日:1.7%」となっていて、5月30日の乖離に近付いています。
ということは、押す勢いが、前回の押しより強くなっていることになります。
トレンドライン
切り上がりのサポートライン(5月18日、30日を結んだライン)を、髭で割り込み、週末には、完全に下回りました。
その下にあたるサポートラインは、横軸で6月15日の安値と、さらにその下で、5月18日の安値を意識します。
6月15日の安値を割り込んだ時は、トリプルトップの最終ネックライン割れとなり、トレンドが完全に崩れるとなる形と考えられます。
反発に回るときは、6月29日と7月4日の高値を結んだラインが、目先の上値抵抗線となり、その上に、横軸で6月20日の高値のラインとなり、後は切り上がりの2本のラインが抵抗線として存在すると考えます。
テクニカル指標
一目均衡表
基準線、転換線を下回り、基準線・転換線のデットクロス直前となっています。雲までの乖離も小さく、この後、雲を抵抗帯と出来るかに注目です。
遅行線も日々線の下抜けしやすいポイントを狙ったかの如く、横ばいで、下抜けする位置取りとなっています。
明確な下降トレンド示唆とはなっていませんが、「上昇ではなくなっていることは明確」となっています。
ボリンジャーバンド
5本のバンドが収斂 したのち、下(-2σ) が開いている雰囲気です。ただ、-2σ までは到達してないことで、明確に下方シグナルとは、なっていないです。
週明けが、-2σ を下回るとなると、下向きのバンドウオーク となりそうな展開です。
スローストキャスト
下限でのデットクロスとなっていることで、弱さを意識付けています。
中位圏揉み合いから下に向かったことで弱さを示唆して、さらに、ストキャスト的には下落示唆 となっています。
総合判断
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確定とは言えないものの、
調整に入りつつある 動きが多岐(たき)にわたり見えています。
明確に言えるのは、「上昇トレンドはいったん終了」となったことで、建玉への考えの切り替えが必要と考えます。ただ、再度上昇に戻る可能性はあるので、細かい見極めは必要です。
そして週明けは、微妙に反発して始まることが想定されます。
ただし、寄り付きで25日線をまたぐほどではない と思われるので、逆に、25日線が上値抵抗線として機能してくる ことが考えられます。
25日線が下向いたことで、景色は変わりました。下降とは言わないものの、上昇が終わったことを受け入れた考えが必要です。非常に判断が難しいタイミングに入りますが、ここがポイントです。
私は、4日から、明確に気持ちを切り替えた建玉の操作に入っております。急激に動かすのでなく、探りながら徐々に変化させていくことが大切です。
週明けも、冷静に慎重に対応していきましょう。(執筆者:城 晶子)