シングルマザーは暮らしの決断を全て、自分自身で下していかなければなりません。
離婚後最初の難問は、住居という方も多いのではないでしょうか。ママと子どもが幸せに暮らせる住まいについて、考えてみましょう。
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目次
子どものくらしやすさ
言うまでもなく離婚は子どもにとって、とても大きな影響を与えます。
親と別れて暮らすことはある程度理解できたとしても、学校や習い事、友達関係などが変わることは子どもにとって大問題です。
選択の余地がないという場合もあるでしょうが、慎重に検討してください。
1. 距離
成長すると長距離の通学も可能ですが、部活や塾にと、外での生活時間が長くなることからあまり遠く離れると帰宅は遅くなり、家庭全員の生活リズムが崩れることもあります。
2. 経済面
学校や塾が遠くなると、交通費や飲食代など、経済的な面での負担が大きくなるので、気を付けなくてはいけません。
3. 行動範囲
一方子どもが小さいなら、日頃の行動にママが付き添えない場合を考えておかなくてはいけません。
習い事や親しい友達の家、できればスーパーや病院なども子どもだけでも行ける距離にあるか、交通量や不審者など危険がないかなど、子どもと実地検分しておくと安心でしょう。
ママの暮らしやすさ
シングルマザーになるということは、ママであり主婦であると同時に、一家の大黒柱にもなるということです。忙しいです。時間は貴重です。
いかに効率よく暮らせるかは、大変重要です。通勤の利便性に加えて、自宅の周辺や通勤途中の利用できる店舗についても調査しておきましょう。
住まい選びのポイント1 実家に頼り過ぎない!
家賃は、家計で言うと固定費、必ず毎月支払うお金です。もちろん、安いに越したことはありません。実家なら家賃を甘えられるかもしれませんが、実家に頼りすぎるのは考えものです。
独身だった頃とは、違います。親は年をとり、孫の世話を頼むには体力的にも精神的にも負担になることを理解しておかなくてはなりません。
また、子どもは想像以上に大人の状況を理解していることもあるため、子どもと祖父母の関係にも配慮する必要があります。
さらに、ママ自身に兄弟がいる場合は、実家は当然のことですが兄弟にとっても実家です。今後の見通しも含め、転居前に話しておくほうがいらぬトラブルを避けることにもなるでしょう。
親の老後の世話をどうするかについても同時に、考えておく必要があります。
住まい選びのポイント2 まずは行政の福祉事業を調査しよう!
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行政の福祉事業は、同じ都道府県内でも受給金額や受給条件が異なります。
例えば、東京都武蔵野市のひとり親家庭の住宅手当は月額1万円ですが、同じ東京都でも久留米市は3,500円です。
最初に市町村の母子家庭への援助や手当について、調べておきましょう。
母子家庭に優しい自治体
心機一転、移住もOKなら、
・ 島根県邑南町
・ 新潟県
・ 長野県
は母子家庭に優しい自治体です。家賃補助や引越し費用の補助、さらに仕事の斡旋など、さまざまなサポートがあります。
公営住宅や公団住宅
また母子家庭が比較的入りやすい低価格の住まいとしては、公営住宅や公団住宅があります。
母子生活支援施設(母子寮)
DVなど緊急に転居が必要な場合には、母子生活支援施設(母子寮)が頼りになります。
支援員や少年指導員、保育士、調理員、嘱託医などの専門家から自立に向かうサポートが受けられます。市町村の福祉課にご相談ください。
住まい選びのポイント3 信頼を得ること
民間の賃貸物件を借りるために忘れてはいけないのは、母子家庭となったあなたの家庭の「信頼性」=家賃を滞りなく支払える力が必要とされることです。
そのため、やはりシングルマザーには「仕事」が必須条件といえるでしょう。
みんなで幸せになる
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あなたに月々の安定した収入が見込めるなら、シングルマザーでもローンを組めないということはありません。
あなたの家庭は、これからです。子どもの生活圏とママの動きやすさを吟味して、ステキな家を探してください。
子どもと一緒に、幸せな家をつくりましょう!(執筆者:吉田 りょう)