今回ご紹介するのは、日本ではまだ馴染の薄いコレクティブハウス。スウェーデンやデンマークなどで提唱された住まいの様式です。
この耳慣れないコレクティブハウスというものはいったいどのようなものなのか、分かり易く解説いたしましょう。
目次
コレクティブハウスとは
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最近、しばしばメディアでも取り上げられるようになってきたコレクティブハウスですが、ご存知ない方も多いことでしょう。
コレクティブハウスとは、キッチンやダイニングルームなどを共有することで、多世代にわたる入居者が関わり合って暮らすことができる集合住宅のこと。
一般的な賃貸住宅と同様、コレクティブハウスでは各入居者が居住設備を備えた部屋に入居します。
違いは、各世帯とは別に共有のキッチン・ランドリー・リビングなどのコモンスペースを備えている点にあります。
コモンスペースの利用は基本自由。24時間入居者が好きな時に使うことができます。
共有のキッチンやダイニングは、入居者が集まって共同の食事(コモンミール)を行うなど交流の場として利用され、食事以外にも家事の一部を共同化してしまうことに特長があります。
子育ての共働化や普段接する機会が少ない世代との交流など、入居者同士が親しくなりやすい環境であるがゆえのメリットを求めて入居を希望する人が増えているようです。
急速に高齢化が進む日本では、高齢者の見守りと子育ての共働化を同時に実現できるという点で、このようなスタイルの共同住宅が注目を集め始めているのです。
シェアハウスとの違い
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多くの人が集まってワイワイと楽しそうに暮らすというコレクティブハウスの住まい方は、シェハウスにも共通するところがあります。
では、シェアハウスとはどこが違うのでしょう?
コレクティブハウスでは、共用のものとは別に各世帯にトイレ、浴室、キッチンが備えられています。したがって、気分が乗らないときはコモンミールをパスして自室で食事をとることもできます。
シェアハウスの場合、これらの設備は全て共用です。プライバシーが守られるのは自室のみということになります。
また、基本的にシェアハウスの入居者には単身者が想定されているのに対し、コレクティブハウスにはファミリーや高齢者も多いという特徴があります。
コレクティブハウスにデメリットは?
入居者同士で役割分担を決めているコレクティブハウスも多いようです。そのようなコレクティブハウスでは、一定の役割を担うことを負担に感じる入居者もいることでしょう。
とはいえ、役割を担った分、それ以外のことを他の入居者に任せられるということです。入居者同士が上手に助け合えば、より快適な生活を実現できる場でもあるのではないでしょうか。(執筆者:内田 陽一)