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働けなくなったらローン返済不要
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住宅ローンを借り入れした際、団体信用生命保険(以後団信)に加入していると、死亡や高度障害で以後のローン支払いは不要です。
この団信保険料が無料という銀行は以前からありました。
それに加えて最近では働けなくなった場合、ローン返済が不要になる特約が「無料」の銀行も出てきています。
病気で仕事ができなくなり、住宅ローン破綻する方もいらっしゃいます。
契約する方にとってどのぐらいメリットがあるのか、調べてみました。
保障内容を比べてみました
就業不能になった場合、ローン返済が不要になる銀行を比較しました。
住信SBIネット銀行
精神疾患以外の病気やケガは全て、就業不能状態になった場合、住宅ローン返済不要の対象です。
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就業不能状態が1年未満の場合、一度住宅ローン返済額は銀行口座から引き落とされます。
就業不能状態という医師の診断書を銀行に提出することにより、その後支払った返済額が戻ってきます。
その状態が1年以上継続すると、ローンの返済が不要です。
注意点
その他の病気やケガの場合、就業不能状態と判断するための条件として、入院していることが必須です。
また最初の1か月は、入院していても免責期間となるので、1か月を超える入院が必要です。
楽天銀行
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非常にシンプルで、就業不能状態が1年以上の8大疾病に限り、以後のローン返済が不要です。
わかりやすいですが、保障内容としては住信SBIネット銀行に比べると見劣りします。
じぶん銀行
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就業不能状態に関係なく、所定のがんと診断された場合、その後の住宅ローン返済額が半額になります。
ローンの半分は残ってしまいますが、個人的な意見として、この3つの中ではじぶん銀行が一番お得感があるように感じます。
それはなぜか。他2行は就業不能の条件が厳しいからです。
就業不能状態のハードルは高い
就業不能状態とは
のことです。
例えば午前中だけ働くとか、週に1日だけ働いた場合も、対象から外れます。
じぶん銀行の場合はその条件がなく、所定のがんと診断されるだけで、その後の住宅ローン負担が減ります。
そのため該当する可能性は今のところ、じぶん銀行の団信が一番高いのではないかなと感じます。
有料の場合はどうなのか?
例えば三井住友銀行の「8大疾病保障付住宅ローン」は、
・ 借入時の年齢が20歳以上46歳未満の場合
・ がんは所定のがんと診断された場合
・ 急性心筋梗塞や脳卒中は所定の状態が60日以上継続したと診断された場合
住宅ローンの支払いが不要です。かなり条件が緩和されます。
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追加負担は住宅ローンの金利にプラス0.3%。例えば住宅ローンの借入額2,000万円、20年返済の場合、月に約3,000円がプラスです。
これを安いと見るか高いと見るかは、人それぞれです。
選択肢の一つとして考える
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病気やケガで全く働けなくなるリスクは0ではありません。
本当に働けなくなってしまった場合、このような特約があれば家族が住む大切な家を守れます。
就業不能状態の条件は確かに厳しいですが、自己負担はなく保障範囲が広がります。
ご自身にとってメリットを感じた方は、選択肢の一つとして考えられてはいかがでしょうか?(執筆者:水谷 文枝)