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元銀行員ママの金銭教育
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子供への金銭教育は、わが子が将来自立して生きていくために親が必ず行うべき重要な教育の一つ。
親は子供が小さいうちから金銭感覚をしっかり身に付けさせる必要があります。
そこで、今回は子育てでよくあるシーンで、筆者自身が実際に使った
をもとに、子供の金銭感覚を養う方法をご紹介します。
「よそはよそ、うちはうち」
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子供は他の子が持っていて自分が持っていないもの、特にスマホやゲーム機など、親が安易に与えたくない高価なものを欲しがります。
そんなときかけるべき言葉は「よそはよそ、うちはうち」です。
総務省の「情報通信白書」によれば、ゲーム機は小学生の65%以上、スマホは中高生の約80%が持っています。
そのため、周囲にもスマホやゲーム機を持っている子はたくさんいるでしょう。
・ スマートフォン個人保有率の推移
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・ 子どもが利用しているICT端末全て(保護者が見せているものも含む)
決めたことはブレない
「〇歳の誕生日までは持たせない」などの方針があるなら、子供にその時まで我慢させましょう。
方針がなくても親が安易にものを買い与えない意思を子供にはっきりと告げましょう。
もし、そのような場面で親の方針がぶれてしまうと、なし崩し的に子供の思い通りになりがちです。
そうなると、
を子供が学ぶ機会を奪い、お金をあるだけ使ってしまう大人になる恐れがあります。
とはいえ、ママ友や祖父母などに「厳しすぎる」と言われれば親は迷います。そんな時こそ
という言葉を使いましょう。そうすることで、親自身の迷いを取り払う効果も期待できます。
「みんなってだれ?」
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子どもが何かを欲しがる時の決まり文句に、「みんなが持っているから」という言葉があります。
みんなといっても、実際はせいぜい2~3人にすぎないのですが、その言葉を聞くと、親は「みんなが持っているなら、うちも持たせなければいけないかしら?」と不安になりがちです。
そのような場合、親は一呼吸置いて冷静になり、
と尋ねてみましょう。
たいていの子供はそこで仲の良い友達の名を並べていくでしょうが、見るからに不自然なリアクションになるため、すぐにそれが「みんな」ではないことがわかります。
それでも「みんなが持っているから」と言い張る場合は、前述の「よそはよそ、うちはうち」という言葉をかけ、よその子が持っていてもうちでは安易に与えないという態度を明確にしましょう。
また、それと同時に、
などのアドバイスをすれば、子供が「欲しいものがある場合は自分でお金を貯めないといけない」という、とても大事な事を学ぶ良いきっかけです。
「それは今本当に必要なもの?」
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子供と一緒に買い物に行くとなんでも欲しがります。子供が望むままに買い与えていたら、お店を丸ごと買い取っても足りないほどです。
そのような事を子供が言い出したら、「それは今本当に必要なもの?」と問いかけてみましょう。
実は、この言葉は子供だけでなく大人の衝動買いにも大変効き目があります。また、親子で正しい金銭感覚を身に付けるよいきっかけにもなります。
親自身、本当に必要なものであるかを確かめず、無駄なものを買っている事はよくあります。
子供はそんな親の背中をよく見ています。親が悪い見本であれば、子供に何を言っても説得力はありません。
そこで、親子で一緒に買い物をする場合は、商品を前に
と、子供と一緒に考え、慎重に買うものを選ぶ習慣をつけましょう。
そうすることで、子供だけでなく、親自身もお金を上手に使う習慣が身につきます。
子供の金銭教育を行う前に、まずは親の方針をきめることが重要
今回は子供の金銭感覚を養い、マネー力を育てるために有効な3つの言葉をご紹介しました。
けれどもその大前提として最も重要なのは、お金に関する親の方針をしっかりと決め、父母間で意見を統一しておくことです。
また、親自身のお金の使い方についても振り返り、自分が子供の悪い見本になっていないかどうかの確認も怠らないようにしましょう。
そうすることで子供は親の背中を見ながら正しい金銭感覚を身に付けていくことでしょう。(執筆者:大岩 楓)