「別れの春」、「出会いの春」など、春はさまざまなことが終わり、そして始まる季節です。
春は「値上げの春」でもありますが、実は保険もこの4月から保険料が値上がりする商品があります。
今回は、値上がりする保険を紹介するとともに、その対策も紹介しましょう。
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目次
生命保険は値下げ、医療保険は10%近い値上げ
まずは医療保険が値上がりします。
保険料を算出する判断材料の一つに、「標準死亡率」があります。
標準死亡率とは、生命保険各社が加盟している「公益社団法人日本アクチュアリー会」が発表している数字で1年間に死亡する人数の割合を、年齢別・男女別で予測したものです。
2018年4月に改訂が行われ、死亡率は減少する見込みのため、生命保険はそれを踏まえて保険料を値下げします。
逆に、医療保険の支払いは増えると予測されるため、医療保険は値上がりします。
特に、値上げ率の高い保険をいくつか紹介しましょう。
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10%近い値上げもあるので、結構痛い出費です。
契約済みの保険料は変更なし
ただし、新しい保険料が適用されるのは、2018年4月1日以降に新たに契約した人です。
契約済みの保険の保険料は変更ありませんので、安心してください。
エイチエス損保は海外旅行保険を3.4%値上げ
損害保険会社の「エイチエス損保」では、2018年4月1日以降に出発する人の海外旅行保険の保険料を、平均で3.4%程度値上げします。
海外での医療水準が向上したのと円安に伴い、治療補償の支払額が増加しているためです。
新しい保険料が適用されるのは2018年4月1日以降の出国が対象なので、早めに保険契約をしても出国日が4月1日以降であれば、新しい保険料です。
クレジットカードに付帯する海外旅行保険を活用
海外旅行保険の節約に大きく役立つのが、クレジットカードに付帯する海外旅行保険です。
年会費無料ながら、海外旅行保険が自動付帯するクレジットカードもあります。
利用頻度の高い治療補償は、複数のクレジットカードで合算可能です。
値上げ済み、近日値上げ予定の保険
ここまでは、2018年4月に値上げとなる保険を紹介してきましたが、ここからは最近値上げされた保険や、近日値上げが予定されている保険も紹介しましょう。
地震保険は3.8%値上げ予定
地震保険ですが、2017年に続き2019年にも、第2弾の値上げが予定されています。
気になる値上げ率は3.8%です。
ただし、地震保険には以下のような割引が用意されていますので、積極的に活用しましょう。
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介護保険利用料の窓口負担が3割に
2018年8月より、介護保険利用料の窓口負担が、「2割 → 3割」にアップします。
ただし、3割にアップするのは現役世代並みの所得者で、その条件は以下の通りです。
・ 単身世帯は、年金収入とその他合計所得金額が340万円以上(年金収入のみの場合は344万円以上)
・ 2人以上世帯は、年金収入とその他合計所得金額が463万円以上
対策としては、以下のようなものがあります。
・ 高額医療高額介護合算制度を使う
民間保険は「見直しの春」
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民間の保険は、「見直しの春」かもしれません。
保険料が値上がりする前に契約するのはもちろん、知らないうちにすでに値下げした保険も、中途更改で後から値下げしてもらうこともできます。
とにかく、情報を仕入れておくことで、いろいろな対策ができますね。(執筆者:角野 達仁)