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不動産業界の繁忙期も過ぎました
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不動産業界では繁忙期も終わりを迎えようとしています。(この記事を執筆したのは4月上旬)
投資家の皆さんはどのような繁忙期を過ごしましたか?
幸いにも、私が所有する物件ではバイクガレージの解約が1台あったのみ、住居と店舗においては退去ゼロというこれまでにない落ち着いた繁忙期となりました。
さて、今回は入居者の滞納について考えてみようと思います。
と言われることもありますが、果たして本当なのでしょうか。
賃貸住宅での家賃滞納率

家賃の滞納はどの程度発生しているのかを、日本賃貸住宅管理協会が発表しているデータで見てみることにしましょう。
第18回賃貸住宅市場景況感調査「日管協短観」によると、全国の月初における滞納率は8.2%。
意外と高いと思う人も多いのではないでしょうか。
家賃の支払い日は月末に設定されるのが一般的
残高不足などで家賃の支払いができないと、翌月の初めには滞納状態に陥ってしまうことになり、月初めにおける滞納率が高くなってしまうというわけです。
家賃の引落しを失念していた人が支払いを済ませた翌月末時点での滞納率は、月初めと比べて5%近く下がって3.4%となり、さらに家賃の支払いを拒み続ける月末での2か月以上滞納率は1.8%という結果に。
1か月滞納した人の約半数は2か月以上滞納し続けるということが、このデータから見て取ることができます。
私自身の物件はどうか?

管理会社から届けられる家賃収納表を確認したところ、今月(2018年3月)は滞納者が2名いました。
管理会社に確認したところ、いずれも手続き上の問題であるとのこと。
入居者が意図的に滞納しているわけではないといいうことが分かり、とりあえずは安心です。
私が所有する物件での滞納は年に10件ほど
滞納があっても、ほとんどの場合滞納分と合わせた額が翌月には入金されます。
滞納率を計算してみると、
となり、翌月初めおよび翌月末の滞納率の全国平均と比べても低い数字に抑えられていることが分かります。
とはいえ、私の所有する物件はどれも相場より1割程度は低めの家賃設定になっています。
家賃が安い物件であるにもかかわらず、これほどまで低い滞納率が実現できるのはなぜでしょう。
夜逃げの被害
私が過去に2度ほど夜逃げの被害に遭っていることは、以前のコラムでもお伝えしました。
1回目の夜逃げでは7か月分の家賃が、2回目の夜逃げでは1か月分の家賃が踏み倒されてしまいました。
また、傷害の容疑で入居者が逮捕されてしまった入居者さえいます。
いずれの入居者も、オーナーチェンジで購入した物件に元から住んでいた人たちでした。
つまり、
・ 把握はしていたものの必要な対応を取らなかった
ということです。
保証会社への加入を義務付け
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私は物件を購入する際、基本的に従前の管理委託契約は引き継がずに新しい管理会社を探すようにしていますが、それはどうしてだと思いますか?
です。
私は仲介力を重視することを基本としていますが、過去の苦い経験から管理も安心して任せられる会社とお付き合いすべきだと考えています。
また、何かあったときのために入居者に保証会社への加入は義務付けておくべきでしょう。
保証会社による審査にとおるか否かである程度の選別ができるのも、保証会社への加入を義務付けるメリットのひとつです。(執筆者:内田 陽一)