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ホットランドの株主総会に出席
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2018年3月29日(木)に開かれたホットランドの株主総会に出席しましたので、その様子をご紹介します。
「ホットランド(3196)」は、
・ たこ焼き店「築地銀だこ」
・ クロワッサンたい焼き店「銀のあん」
・ アイスクリーム店「コールド・ストーン・クリーマリー」
など、を運営している企業です。
会場は東京都中央区銀座「銀座ブロッサム」で、500人くらいの収容人数のホールに対し、出席者数は100人超ほど、お土産はありませんでした。
・ 最低購入金額 13万4,400円(100株)
・ PER 49.54
・ PBR 6.02
・ 権利確定月 6月末・12月末
・ 配当 5.00円/年
・ 配当利回り 0.37%
株主優待
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全国のホットランドグループ各店舗で利用できる優待券
・ 100株以上 半年ごとに1,500円(年間3,000円)
・ 500株以上 半年ごとに7,500円(年間1万5,000円)
・ 1,000株以上 半年ごとに1万5,000円(年間3万円)
株価他数値は、4/6終値時点でのYahoo!ファイナンスの株価より算出しております。
株式購入の際は、最低購入金額の他に証券会社の手数料が別途かかります。
株価その他の情報は変更される場合がありますので、ご自身でご確認の上、自己責任で投資いただきますようお願いいたします。
2017年振り返りと2018年展望
2017年の振り返りとして、「銀だこ」事業は増収、「銀のあん」やコーヒー店「コーヒービーン&ティーリーフ」などの減収が報告されました。
・ 築地銀だこ20周年にかかる事業(TVCMの放映、各種キャンペーンの展開)
・ 念願だった築地への本店オープン
・ 自動たこ焼き機の店舗への導入
・ 銀だこハイボール酒場の出店
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が挙げられました。
・ トッピングを施した高付加価値商品が好調
・ 自動たこ焼き機「匠」により作業時間が大幅に短縮された
こと、が紹介されました。
「匠」とは

従来、たこ焼きが焼きあがるまで手作業で25分かかっていたところを8分30秒にまで短縮し、あわせて職人のトレーニング期間も半年間から1週間にまで縮められるという、スーパーマシーンです。
ただ、たこ焼きをお客様の目の前で焼くパフォーマンスも重要なので、両方をバランスよく進めていくとのこと。
キャンペーンタイアップも好調
ソフトバンクやミクシィとのキャンペーンタイアップも大きな反響があったようです。
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2018年の課題
「銀だこ」国内で500店突破を目指すこと
・ 「銀だこハイボール酒場」の出店強化
・ 製販事業の強化
・ タコ調達の海外ネットワークの完成
が挙げられました。
製販事業では、家庭や業務向けの冷凍食品として、「銀だこ」のたこ焼や各ブランドのアイスクリーム、キッシュ、たい焼きなどの生産を強化するとのこと。
・ 従来タコ漁をしない地域で漁法の指導から行う
・ タコの養殖の研究から産業化・量産化を進める
など、タコの漁獲量を安定させるため、さまざまな施策がなされており、この企業にとって、タコはまさに「肝」ということがわかります。
銀だこ大衆酒場
ほかにも、たこ焼き体験ができる店舗や、主に立ち飲みの「ハイボール酒場」よりゆっくりできる大衆酒場の店舗など、さまざまな業態の出店を進めていくそうです。
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海外展開
東南アジア各国で冷凍工場を操業し、店舗では温めるだけで提供可能な商品を出せるようにすることで、小規模店でも出店できるように進めるとのこと。
また、タコ以外に焼きそば、すき焼き、餃子など、日本で一般的なメニューをたこ焼きの中に入れるメニューも考えているそうで、日本食の新しいムーブメントとなりうるのでしょうか。
そして、アメリカ展開については、「かつや」を展開する「アークランドサービス」との合弁で進出するということで、こちらに目下一番力を入れている印象でした。
質疑応答
質疑応答では、
・ 店舗撤退時の情報周知について
・ 動たこ焼き機の値段について
・ 海外観光客向けへのセルフたこ焼き店出店について
・ 養殖タコについて
・ 工場におけるコスト低減策について
など挙がりました。
下記に筆者が気になった質問をご紹介します。
「路面店の今後については?」
「競馬場他娯楽施設への出店を強化する方針」だそうで、5月には成田空港のショッピングモール内に出店予定とのこと。
当面は「銀だこ」に経営資源を集中させるので、他業態の店舗の出店は控えるそうです。
ただ、「コールドストーン」のアイスクリームを「銀だこ」で販売することも考えているとのこと。
「冷凍食品の味は?」
「持ち帰り時に蒸れてしまったたこ焼きより、パリッとしていておいしい!」とのことでしたので、6個で540円とお高いが好評だそうです。
「ネット通販を考えているか?」
ネット通販も含め販路拡大を考えているそうなので、機会があれば筆者もぜひ試してみようと思います。
株主総会を通して
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この企業の主軸は良くも悪くも「たこ焼き」であり、事業の他の柱がなかなか太く育たないなか、再び主軸に回帰していく印象を持ちました。
今後海外展開により、企業が掲げる「Japan Fastfood」として、たこ焼きがメジャー化するのか、楽しみです。(執筆者:吉井 裕子)