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モノはどんどん増えていく…

モノが少ない暮らしが推奨されていますが、普通に生活していると家の中にはどんどんモノが増えていきます。
とくに、もともと「タダ」だったものは真っ先に思い切りよく捨ててしまいたいですよね。
でも、
捨てる前に、いい仕事をしてくれるモノが意外とありますよ。
1. 乾燥材(生石灰)
食品に入っている乾燥材には
・ 生石灰
・ シリカゲル
の2種類あります。
海苔などに入っている白くて小石のような形の生石灰は、その重さの30%程度の湿気を吸うことできます。
生石灰が膨張して粉末の状態(消石灰)になったら、それ以上の湿気を吸うことができません。
自宅で食品を使い終わるまでの期間ぐらいでは、まだまだ吸湿の能力が残っていることがほとんど。
生石灰の袋がまだぺちゃんこで、袋の上からさわったり振ったりしてみて中身が粉状になっていなかったらぜひ他の場所で利用しましょう。
乾物やお菓子など、開封したものを一時保管している容器に入れて、吸湿効果がなくなるまで使い切るとよいでしょう。
ニオイ防止
くつの中に入れて吸湿させると玄関のいやなニオイも防げます。
最後はガーデニング
袋がパンパンにふくらみ、中が粉末状の消石灰になったら、最後はガーデニングに使えます。
石灰はアルカリ性物質のため、酸性に傾きすぎた土壌を中性に戻す効果があります。
植え付ける1~2週間前や、いったん使用して休ませている土などに、袋を開けて消石灰を土と混ぜるだけでOK。
1週間もすれば酸性だった土壌が中性寄りになりますよ。
注意
消石灰は安全ですが、生石灰の状態の時は水にふれると化学変化を起こし発熱するので注意。
仙台牛タン弁当など、熱くなる駅弁は生石灰の原理を利用しているんです。
2. 乾燥材(シリカゲル)
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もう一種類の乾燥材、シリカゲルはその50%程度の湿気を吸います。
生石灰よりシリカゲルのほうが吸湿力は優れています。
シリカゲルは、インジケーターという青い色が付いた粒が混ざっていますが、吸湿するとピンク色に変わりますので、それ以上吸湿できないことが目で見てわかります。
家庭でできる再生方法
シリカゲルの吸湿効果は加熱することで再生できます。
シリカゲルが吸着した水分を迫い出してやれば、再び乾燥剤として使用できます。
電子レンジを使う方法とフライパンを使う方法があります。
・ 電子レンジ… 700W程度で1分30秒~2分程度の加熱を数回繰り返します。
・ フライパン… 弱火でゆっくりと加熱します。
150~180℃で加熱するとピンク色のシリカゲルは元の青色に戻ります。
こうなると、再使用が可能です。
ただし、電子レンジで加熱する場合は湿気がこもってすぐにピンクに戻りがち。
浅い皿で加熱しては取り出して水分を飛ばすように冷ます、ということを繰り返すとうまくいきます。
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再生したシリカゲルは、不織布に入れて使用すると散らないし吸湿効果も発揮しやすいです。
100均でも手に入るお茶パックが最適ですよ。
もう1種類のシリカゲル
加熱ではなく天日干しやふとん乾燥機にかけることで吸湿効果が再生できる種類のシリカゲルもあります。
吊るせるクローゼット用を100均などで買う場合は、こちらの種類のシリカゲルが便利です。
3. おしぼり
コンビニやお惣菜店でついてくるおしぼり。
便利そうだから捨てずにとっておこうと思っても、さあ使おうという時には乾燥して役に立たなくなっていることが多い。
おしぼりとして使いたいのなら、密閉できる容器やジッパー袋に入れて冷蔵庫で保管するとよいでしょう。
ちょこっと掃除に活躍
もともとタダでもらったおまけのおしぼりですから、しまいこまずにすぐに使用することをおすすめします。
おしぼりはちょこっとそうじに最適で、汚れたらすぐに捨てられるのが最高なんです。
・ 歯ブラシスタンド
・ 掃除機のヘッド
・ スニーカー
など。
おしぼり1枚で1か所でもキレイになるとうれしいですよ。
4. ちょっと使っただけのアルミホイル
トースターやコンロで食品を焼くときに敷いただけのアルミホイルや、オードブルなどの仕切りであまり汚れていないアルミカップなどは、水洗いするだけでキレイになりますよね。
とはいっても、キレイに洗って乾かして、もう一度食品に利用するというまではなかなかできません。
軽く使用しただけのアルミホイルなら、くしゃっと丸めてシンクの排水かごに入れておくとヌメリ防止になります。
次のアルミホイルが発生するたびに取りかえるとよいですよ。
皮むきにも便利
ごぼうの皮むきも丸めたアルミホイルでこするとカンタン。
新じゃがやショウガなどの皮むきも、使い捨てできるアルミホイルが便利です。
新品のアルミホイルを使うにはもったいない感じがしますが、再利用アルミホイルなら惜しげなく使えて家事もラクです。
ついためてしまう「タダ」のモノをすぐに使う
コーヒーのテイクアウトに入っていた砂糖とミルク、お弁当についてきたしょうゆやドレッシング、納豆に入っているカラシなど。
使わなかったけど小分けされてると便利だし、いつか使うかもと思って山ほど保管していませんか?
たとえ冷蔵庫で保管していたとしても、いつのものか分からない食品は怖くて食べられませんから、結局は捨ててしまうことになっていないでしょうか。
試供品のシャンプーや化粧品なども、いつになるか分からない旅行のときに使おうとしまってありませんか?
食品ではなくても、どれくらい前のものか不明だと使えず、捨ててしまいます。
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とっておかず、その日に使って消費
何に使うかイメージできないものを「もったいない」という意識だけでとっておくのはムダです。
再利用できるものは利用して、そうでないものはすぐに使い切り、モノの保管に手間を取られないようにしましょう。
おまけの調味料などをそのまま捨てるのがもったいないと感じるのなら、家に入ってきたその日に使ってしまいましょう。
砂糖やしょうゆは煮物など調味に使い、ドレッシングも1人分はそれでまかなうのです。
シャンプーやリンス、化粧品のサンプルなども、すぐに使ってしまいましょう。
せっかくもらったモノをムダにしなかったという満足感が得られ、保管する場所や手間も使わずにすみます。(執筆者:野原 あき)