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保険の更新にドッキリ
あなたが、いわゆる国内生保(日本生命、第一生命、住友生命等)に加入しているとします。
5年とか10年経過すると更新時期を迎え、現状の保障内容を継続すると保険料が大幅に上がると知らされ驚いた、という方が多くいらっしゃるのではないでしょうか。
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そこで、保険を見直そうと、近くの保険ショップを訪れます。
担当者に現在の保障内容を確認してもらうために、保険証券を見てもらうことになりました。
そのとき、保険ショップの担当者は、おそらく申し訳なさそうな表情を浮かべ、こんなことを言うと思います。
それが今後、2回、3回、4回と繰り返されるのです。保障内容はかわりません。
そして60歳で払い込みが終わると医療保障もなくなり、お亡くなりになったときに100万円しかでませんよ
「保険料が一生上がらない保険に乗り換えましょう!」とか、「一生涯の保障が持てる医療保障がありますよ!」と言われれば、どちらが良いかは考えるまでもありませんね。
保険ショップの担当者が頼もしく思えてきて、ついつい勧められるままに新しい保険を契約して、今までの契約をすべて解約し、気分も晴れやかに
「更新とはおさらば、保険料が上がらないから一安心!」
と思うことでしょう。
そこで、「ちょっと待った!」それが本当にベストチョイスなのでしょうか?
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ここで、国内生保の保険の仕組みを確認してみましょう。
国内生保の主力商品は、「終身保険」という貯蓄型の保険をメインの契約としています。
この部分には更新はなく、途中で保険料が上がることはありません。
お亡くなりになったときに必ず受け取ることができるので、自分のお葬式代の準備に、ということで、200~300万円の保障に加入するケースが一般的です。
世帯主に「万が一」が起こった場合の備えとして、数千万円の保障を準備するには、掛け捨ての「定期保険」に加入する必要があります。
オプションとしてメイン契約の終身保険に付け加えることができますが、この定期保険の部分が更新の度に保険料が上がってしまうのです。
さらに、医療保険もオプションとして付け加えることができます。
ただし、これも更新型のため、更新時に保険料を押し上げる要因となります。
そして、このオプション型の医療保険は、基本的には払い込み満了時に保障は終わります。
希望すれば最長80歳位まで引き伸ばすことはできるようですが、現状に照らして考えると、入院のリスクが増大する「これから」というときに、保障が終わってしまいますね。
以上のように、国内生保の「オプション」にあたる、定期保険、医療保険の部分は、保険ショップで紹介してくれる単品の保険に入りなおした方が良いでしょう。
更新の度ごとに保険料が上がっていくリスク、そして医療保障が老年期になくなってしまうリスクは、早いうちに解消してください。
ポイントは、「終身保険」
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気をつけなければならないのは、メインの契約である「終身保険」です。
この部分には、解約返戻金という、積立部分があります。
解約すれば、その時点でたまっている金額が返ってきますが、契約途中に解約するとほとんどの場合、元本割れしてしまいます。
また、返戻率が現在より高く設定されている可能性が高いです。
他社で同レベルの保障に入り直した場合、返戻率が下がっている上に年齢も高くなっているので、保険料は確実に上がります。
そう考えると、現在の契約からすべてオプションを取り払って、メインの終身保険は残す、という選択肢が最も合理的ですね。
保険ショップが提案してきた終身保険とじっくり比較検討してみてください。
オプションの解約についての規定が保険会社で異なることがある
最後に付け加えると、保険会社によってオプションの解約についての規定が異なる可能性がありますので、問い合わせて見ましょう。
その際には加入した担当者に問い合わせるのではなく、保険会社のカスタマーサービスを利用した方が良いかもしれません。
担当者によっては自分の成績にも関わってくるため、親身に対応してくれない可能性があります。(執筆者:夏目 翠)
生命保険に迷ったときは…