今週は、前週の調整から一転し、一気に反転上昇となり、その勢いはここ数か月の重かった5月21日の高値を上抜けて終値で突破となりました。
セオリーで見ると窓を空けて陽線で、節目を突破となると、週明けの動き次第ですが一気に上値追いとなる可能性のある状況となっています。
そして今回の調整の下減が大きな三角保ち合いの下値支持線にタッチして反転となり、節目突破で三角保ち合い上放れという形を形成しているので、大きな流れの可能性を秘めた週末となりました。
この週末が連休であることから、土曜日の朝現在では、週明けの状況が見込めず、示せる方向に限りはあるものの、週末までに与えられた材料では、このまま上値追いの可能性を高く示しています。
ただ、5月ないし6月から続く2万3000円を上限としたBOXが終焉となるエネルギーがあるのか? と言われると、言い切ることが出来ず、この状況に困惑するというのが本音であるといえます。
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その上で、今回の2万3000円突破の要因を見ていくと、為替の円安が直接的な要因といえると考えます。
本格的にドル円が112円台に突入することで、高値更新に至ったと考えますが、円安の要因はトルコの利上げ効果によるリラの高騰回避からくることが要因とされております。
さらには、米中貿易問題が進展するかもという報道も理由の一つに挙げられています。
トルコ問題は、一つの結論が出た要因ですのでわかるのですが、米中問題は確定的ではないので週明けにマーケットがどのような反応になるかは微妙なところと考えます。
前々から申している通り、アメリカを中心とした貿易問題の根底には中間選挙対策があり、11月の中間選挙が終わるまでは最低でもアメリカファーストの方針は続くと考えられます。
となれば、またいつ調整に向かうような指針が発表されてもおかしくないと考えます。
このような状況を、見えるもので判断するのであれば、中国株の下げ止まりが、確認されれば本格反発の裏付けとなると考えられるので、この辺りにも注目していきたいと考えます。
そして、現状の2万3000円突破に関しては4度目のチャレンジとなっています。
このようなパターンでは、3度目で上抜けることが多いと私の経験則では感じていたので、今回の4度目で上抜けられるか? 興味深い状況です。
さらには、酒田の考えで見ると、金曜日の陽線で新値4本目が出たことで、前週の調整は終焉(もちろん高値更新しているので当たり前なのですが)となります。
ただ、実際の建玉ではこの週末の上抜けが本物か? の見極めは、週明けと考えるのが安全策なので、売り玉の処分は、週明けが更なる高値更新や陽線が立つことなどが条件になると考えます。
また、買い玉の利確を進めた方の買い玉の入れ直しは、売り玉保有されてるか? されてないかで変わりますが、売り玉を保有されていれば、この上抜けは大引けで入れなおすか? 週明けの寄り付きで入れなおす必要があると考えます。
売り玉がロスカットかけてゼロとした方も、最小単位での買い玉は必要で上値追いへの備えは必要と考えます。
しかし、絶対に上抜けしていくという考えは、禁物で見極めは慎重にすべきと考えます。
目次
現状分析
5日線
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週初めは下向きだった5日線は、即 上向きと変え、角度も急角度で上向きを維持して週末となりました。
位置としては、下に乖離していた月曜から火曜日に大きな陽線で5日線を突破して、そのまま上に乖離したまま週末入りとなっています。非常に強さをイメージさせる動きになっています。
25日線
前週に下向いた線が今週 再度上向き角度を急にしつつ上向き維持で週末入りしました。
位置としては、週前半は下で始まり、5日線と同様、火曜日の窓空け大陽線で、上抜け週末に向け乖離を広げていきながらの週末入りとなりました。
週末の乖離率で2.56%となっており、BOXでの上への乖離であれば、そろそろ押される乖離率というところですが、上放れで上値追いとなるのであれば、この考え方は、当てはまらないところです。どうなるでしょうか?
75日線
前週に下向きだったものが再度 今週上向きとなりました。
位置は、他と同じく火曜日に下から上に上抜け上維持した週末入りとなりました。
この移動平均線の分析で見えるものとして、火曜日の窓空け大陽線で、一気に移動平均線を上抜け、向きを上とした動きからトレンドが始まったといえる条件が整っているように見受けられます。
さらに収斂した移動平均線が明確ではないですが、乖離をはじめたようにも見受けらます。
トレンドライン
横軸の2万3000円どころを突破しました。
そうなると上の抵抗線は、なかなか見当たらないのですが、しいていうなら2月2日から2月5日かけて空けた窓が週末の上値抵抗線になっています。
その上は1月の高値付けたときのもみ合いの下限(ネックライン)が、ありその上は1月の高値のおおよそ2万4000円どころと考えます。
下に関しては、本格的に上抜けたとなれば今までの上値抵抗線だった2万3000円が、強い下値支持線になると考えます。
その下に3月、7月の安値を結んだラインが機能するかなと考えます。
テクニカル指標
一目均衡表
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完全に三役好転し上昇示唆の位置取りとなっています。
しいていうなら遅行線と日々線の天底一致が、火曜日と金曜日にやってきます。
ボリンジャーバンド
まずバンドが波打っているという考えが継続するか? バンドが広がり始めたと考えるか? の見極めでこの週末に広がり始めています。
この状況の中で+2σを終値で上抜けているので、このまま+3σに触ったりすると上へのボリンジャーウォークの可能性が高くなります。
逆にこのまま再度、押すという事があれば、やはり+2σを上値抵抗線としたBOX継続だよねという考えとなります。
答えは週明けには出ると考えます。
スローストキャス
この週末に買われすぎゾーンに到達して弱さは完全に払しょくとなっています。
その上でデットクロスする前段階の動きに入りましたが、緩い動きをしていることで強さをイメージさせています。
そしてこの後のデットクロスの仕方とその後の動きで、上値追いを決定付けるかの見極めになります。
2本のラインが下げずに横にスライドとなれば、上値追いを示すことになります。さてさてどうなるでしょうか?
総合判断
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テクニカル的に上値追いを示す動きが多く見受けられます。
ファンダメンタル的にはテクニカルが示す動きを後押しするものでないことから非常に迷うのですが、重要視するのであればテクニカルですので気持ちを寄せるのであれば上値追いと考えます。
今回の2万3000円チャレンジが前回の8月後半と違うところが陽線でチャレンジしているところです。
連休明けの動きが最大の注目要因ですが、上抜け 上値追いへの警戒感を持ちつつBOXの可能性も割合を低めながらも意識はしましょう。
やっと方向感が出るのか? また苦しいトレンドが続くのか? 連休明けに答えが出ます。
18日火曜日が今年後半を占う一日となりそうです。ご自身でしっかり分析し、自身の建玉に対する理由付けとシナリオ設定をしてください。(執筆者:城 晶子)