第二の人生ともいえる老後は誰だって最大限心穏やかに過ごしたいものです。
ただ、今まで一緒にいた相手と離れて自由になるというのは本当に幸せなのでしょうか。
そこで今回は、熟年離婚経験のある方と両親が熟年離婚をしたというお子さんにインタビューしてきました。
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目次
熟年離婚の理由は、人それぞれ。でも、その選択に悔い無し!
長年連れ添った夫婦が、離婚を選ぶ…並々ならぬ理由が人それぞれにありました。
そのなかでも複数人から聞けたのが、異性関係によるトラブルからの離婚でした。
感情的になって…というよりも、ほとほと嫌になって見切りを付けるというケースが多数!
もう、何を言っても変わらないなら諦めるしかないな…といったように、夫婦関係を解消し熟年離婚に踏み切っている人がたくさんいることがうかがえます。
また、離婚したいと思っていたけれど子どもがおりすぐには別れられず、子どもの自立をキッカケに熟年離婚に踏み切るケースも見受けられました。
育児がひと区切りついたときにふと「これから2人でやっていくのか…?」と冷静に考え、熟年離婚を現実的に考えるようになるのですね。
同じように、我慢してきたけれどもう限界で「自由に生きたい」と思い離婚するケースもありました。
両親が熟年離婚をする様を側で見ていた娘さんの貴重な意見でした。
もはや「男は仕事やってりゃいい」と言う時代ではないのだということがわかります。
理由はそれぞれ違いましたが、今回筆者が取材した全員が「熟年離婚をして幸せ」だという回答となりました。
離婚歴のある筆者は、熟年ではないもののやはり「離婚して良かった」と感じています。
結婚以上に迷うのが離婚。その選択に悔いのある人は少ないようです。
熟年離婚を選んだ本人が「離婚を選んで幸せだと思う理由」
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実際に熟年離婚をした男女は、なぜ離婚を選んで正解だったと思えるのでしょうか。その理由をうかがってきました。
離婚をするということは、独身になるということ。
つまり、また心ときめくような恋愛をする機会を得ることができるということになります。
一方で、金銭的な面で自由になり、自分自身の働き方についても見直すキッカケになったという人もいました。
「離婚したことで慰謝料などは発生しましたがそれ以上に金銭的なメリットが大きかったからです。月に30万以上使われていたのです。私一人なら月10万程度で済むので気楽に独身生活を楽しんでいます。もう少し貯金して5,000万ほど貯まったら早期リタイアも考えています」(40代男性・会社員)
早期リタイアには損得で多くの意見が交わされていますが、なにより本人が一番「この生き方をしたい」と望む道を選ぶというのが有意義なのではないでしょうか。
結婚したままだったら、その生き方を選ぶ以前に、悩むことさえできなかったでしょう。
両親が熟年離婚した子が「離婚してもらって良かったと思える理由」
親の熟年離婚を見た子は、親が離婚するということに対しどんな感情を抱いたのでしょうか。
離婚という単語だけ聞けばマイナスイメージになりますが、実際に離婚前後の親を見ている子としては「離婚は正解」と思えるのですね。
親同士が文句を言いいがみ合っているのを見るのは子どもとしても心苦しかったことでしょう。
また、離婚後に明るくなった母を見て、ホッとしたという娘さんも。
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結婚生活を維持するだけの人生よりも、離婚という選択をしてより明るく楽しい人生を送った方が良いということがうかがえる貴重な意見ばかりでした。
離婚した方が良いのか…と長年悩んでの熟年離婚という選択は、後悔や失敗が少ない離婚だといえます。
より良い人生を送るための一つの選択肢だということがわかりました。(執筆者:三浦 希枝)