名義変更をせず、放置していると思わぬ落とし穴が。
相続が発生したときに遺産として、土地や建物を相続した方も多いのではないでしょうか。
不動産を相続した方は不動産登記(名義変更)をきちんと行っていますか?
特に何も対応してない…という方は後々大変なことになる可能性があります。
まだ相続が発生していない方もこれから不動産を譲り受ける可能性がある方は必ずチェックしておきましょう。
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目次
そもそも名義変更はやらなければならないのか?
冒頭で「必ず」相続登記(名義変更)を、とお伝えしましたが、これは義務付けられているものでもなければ、何か期限が設けられているものでもありません。
つまり、何の手続きを行わなくても罰せられることは無いのです。
にも関わらず、「必ず」やっておかないと困るのはなぜなのか。
相続登記をしないことで生じる5つのデメリットについて、ご説明したいと思います。
デメリット1:不動産の売却ができない
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不動産は名義変更を行わないと、売却をすることはできません。
相続をしたとしても、不動産に登記されている名義は被相続人なので、自分の不動産として証明できるものがないですよね。
そうなると、たとえ手放したくても、現金に換えたくても、名義が自分の名前ではなければ、売却ができない。
どうしても売却しなければならない状況になったときなど、いざというときに困りますよね。
デメリット2:不動産を担保にすることができない
先程ご説明した理由と同様に、自分の所有物として証明できるものがないわけですから、当然、担保にすることもできません。
デメリット3:後から相続登記をすると費用がかかる場合がある
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相続時に名義変更をしておいた場合と、長期間放置してから相続登記をする場合では費用が高くなるケースがあります。
具体的な例をあげますと、まず、放置していたことによって相続関係者が増えていきます。
そうすると遺産分割協議書が必要になり、相続人全員の実印が必要になります。
相続関係者との遺産分配やいざこざが発生し、整理させるために専門家に入ってもらう羽目に…という権利関係で費用がかさむ可能性が出てきます。
自分一人だけのときは相続手続きもスムーズに短時間で済むものだったのが、自分以外の関係者が増えることでその周辺の対応に追われてしまうのは勿体無いですよね。
デメリット4:相続登記ができなくなる可能性がある
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相続登記に期限はないですが、長期間経過した不動産は相続登記ができなくなる場合があります。
どういうことかと言いますと、不動産の権利が喪失してしまうケースです。
これは放置をしていると相続関係者がどんどん増えていきますから、最終的な遺産分割協議で自分が権利者ではなくなってしまう可能性が出てくるということです。
遺産分割協議書が定まったら直ちに手続きを済ましておくべきでしょう。
デメリット5:他の相続人に売却されてしまう可能性がある
相続時に速やかに名義変更をしておけば良かったものの、名義変更をしないでいるうちに他の相続人が勝手に不動産を売却してしまう可能性があります。
当然、相続登記が行われていなければ勝手に売却することはできないわけですが、いつの間にか他の相続人が相続登記をしてしまい、気づかぬうちに売却されていたという場合は、裁判を行うなどそれなりの対応が必要になってきます。
相続人との間で面倒なことにならないよう、やはり対応は出来る限り早く行っておくに越したことはないです。
いざ、名義変更! 自分でできるものか?
名義変更は自分でやろうと思えば可能です。
ただし、相続を受けた不動産がどこで管理されているか、必要な書類を抜け漏れなく集められるか、申請書に記載された内容に不備はないか色々と確認したり、調べていく必要が出てきます。
プロにお願いする場合は「司法書士」にお願いをすることになります。
稀に代行を安く請け負う業者が資格無しにやってる場合もあるので、依頼する際は「司法書士」の資格者なのかきちんと確認する必要があります。
さいごに
相続登記(名義変更)の重要さとデメリットについてご紹介しました。
「面倒だから…」、「まぁ、そのうち…」なんて思っている間にどんどん月日が経ってしまいます。
今後は相続登記に関して政府が義務化を検討しており、2020年までに不動産登記法や民法などの法改正に動きが出ると見られます。
義務化されてから慌てないよう、しっかり今のうちに確認して対応しておきましょう。
せっかく大切な人から譲り受けた遺産なのですから、無駄にしたくないですよね。
ちょっと自分では難しいかも、と感じたらそのまま放置せず、すぐに司法書士へ相談をしてみましょう。(執筆者:荒巻 善宏)
※記事本文に「行政書士」でも名義変更の登記が行えるという誤った記載があり、該当文書を削除いたしました。訂正とお詫び申し上げます。