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重曹やクエン酸を使ったナチュラル掃除
重曹やクエン酸は、環境にも家計にも優しく、小さい子どもがいる家庭でも安心して使えます。
今回は掃除ではなく、食事に重曹やクエン酸を活用する方法を紹介します。
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重曹のうれしい活用方法4つ
重曹の正式名称は「炭酸水素ナトリウム」で、食品用のものは「ベーキングソーダ」ともいわれています。
重曹はもともと自然界に存在する無機物で、人体に無害なうえ、長期保存可能な安定性があります。
料理のした処理のとして、重宝します。
1. 膨らます
アルカリ性なので、酸性の食材
・ バター
・ 牛乳
・ はちみつ
・ 白砂糖
・ クエン酸
と混ぜると二酸化炭素の細かい泡が発生して食材が膨らみます。
お菓子作りで生地を膨らませたいときに役立ちます。
2. ふっくら柔らか、プリプリにする
重曹は食材のタンパク質を分解して柔らかく、プリプリにしてくれる効果があります。
・ 肉を調理する前に重曹水に付ける
・ エビやイカを加熱する前に少しだけ振りかける
冷凍ものの安い食材も柔らかくプリプリにしてくれるのはありがたいです。
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3. 発色をきれいにする
緑黄色野菜をゆでるときにひとつまみの重曹を入れると、野菜が鮮やかに発色します。
農薬や野菜の汚れを落とす効果もあります。
4. あく抜きをする
ワラビなどあくの強い山菜をゆでるときにひとつまみ入れると、抜けやすくなります。
クエン酸のうれしい効果4つ
クエン酸とはもともと、レモンなどの柑橘類や梅干しなどに含まれる酸っぱい成分の元となる有機物です。
食用で使われるクエン酸は食材に酸味を加える酸味料として利用できるほか、抗菌作用やキレート作用(カルシウムなどのミネラルの吸収を促進する)があり、ビタミンCの安定化剤にもなります。
クエン酸のおすすめの使い方は、飲み物作りです。
酸味のあるジュースも、炭酸水も気軽に作れるので、ジュースの買い置きがいらなくなるうえ、子どもにも安心して飲ませられます。
1. 簡単ジュース
飲料水に少量のはちみつや砂糖を溶かし、クエン酸(飲料水1Lに対し小さじ1杯弱)を溶かすと、さっぱりとした酸味のあるジュースになります。
甘味にてんさい糖やオリゴ糖など好きなものを入れ、クエン酸の量を調整すれば好みの味や酸味がたのしめます。
2. プラス重曹で「炭酸水」
「簡単ジュース」を作る際、飲料水をよく冷やし、重曹を少量(飲料水1Lに対し小さじ1杯程度)混ぜるだけで簡単に炭酸水が作れます。
炭酸をうまく作るポイントは、よく冷えた飲料水を使うことです。
果汁を少し足すのもおすすめです。
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3. 野菜や果物ジュース
ビタミンCが多く含まれる野菜や果物を使ってジュースを作るとき、クエン酸を入れればビタミンCを安定化させ、効果的に摂取できます。
目安はジュース1リットルに対し小さじ1杯程度で、ジューサーにかける前に入れるようにしましょう。
4. お酒を飲む前の食前酒作りに
食前に酢や梅干しを含む食べ物や飲み物をとるのが良いといわれているのは、酢や梅干しに含まれるクエン酸が食欲を増進させ、唾液量を増やして消化吸収をよくする効果があるからです。
クエン酸を少量(お酒200CCに対し、1g程度)お酒に入れれば、簡単に食前酒として飲めます。
重曹とクエン酸は「食品規格」を利用
重曹とクエン酸を料理に使用する場合は、必ず食品規格のものを利用してください。
「食品規格」は掃除用より少し値段が高くなるため、もったいないと感じるかもしれません。
しかし重曹もクエン酸も、1回で使う量は少ないので長持ちします。
高い肉を買うより重曹で安い肉を柔らかくしたり、炭酸水やジュースを買うより手作りにしたりできるうえ、掃除・消臭・入浴剤の代用などさまざまなシーンで使いまわせることを考えれば、総合的なコスパは良いです。
身体にも家計にも優しい重曹とクエン酸を、ぜひ料理に取り入れてみてください。(執筆者:服部 椿)