お金のことを気にせずに欲しいものを好き放題買えたらどれだけ幸せなことでしょうか。
買い物依存症という言葉があるほど、消費自体が快楽を得られる行為とも言えます。
しかし実際にはお金を使ったことを後悔してしまったり、周囲の人の貯金額を聞いて焦ってしまったりと、出費の後に嫌な気持ちになることも少なくありません。
今回の記事では美容や洋服、お酒、恋人、旅行、グルメなどに散財してしまった過去を持つ筆者の経験を踏まえて、幸せな気持ちが続くお金の使い方についてお伝えします。
目次
消費自体の幸せは長続きしない

筆者は昔エステや洋服にお金をつぎ込み、収入の全てを消費するような生活を送っていました。
収入が多い訳ではなかったので当然給料日前には生活費が足りなくなり、食事をもやしやカップ麺で済ます事も毎月のことでした。
今考えてみればエステに行っていても、栄養がない食事を摂って無理な生活をしていては元も子もありません。
しかし当時はその支出が自分にとってどれほど意味のあるものかなど考える事もなく、お金を使う事自体でストレスを解消していたのだと思います。
買い物依存症のケースでも、買い物をした時にはえも言われぬ幸福感に包まれる一方で、時がたつとまたその幸福感を求めて必要以上に買い物をしてしまうのだと聞きます。
これらの事から消費そのものは一時的な快楽をもたらしてくれる一方で、その快楽が長続きすることはないことが分かります。
男女問わずお金の使い方は人それぞれ大きく異なりますが、この前提はどの人にも当てはまるはずです。
大切なのは消費の理由であり、自分が心から価値があると思ったものにお金を使えば、出費の後の後悔や虚しさは訪れないのです。
幸せが長続きするお金の使い方とは
本当に価値があると思うものにお金をかけることが大切だとお伝えしましたが、価値があるもの(=値に価する)とは一体何なのでしょうか。
この解は実に人それぞれで、こうすれば良いという指針は存在しません。
友人と過ごす時間が好きな人は、ランチや飲み会にどれだけお金を投じても恥じる事はないのです。
飲み会に使うお金が人より多すぎるのであれば、それ以外の食費や住居費を抑えて帳尻を合わせれば問題ありません。
恋人を喜ばせたい人はそのためにどれだけお金を費やしても苦に感じる事はないでしょう。
他人の価値観に左右されず、自分が心から幸せに感じるものにお金や時間をかける事こそが、生きる上で最も大切な事なのではないかと筆者は感じています。
一番してはいけないのは、他人に合わせて「そうでもない」ものにお金を費やしてしまう事です。
本当は行きたくないのに同僚とのランチに付き合って不必要にお金を使ってしまったり、周りが買っているからと自分も最新式の家電を買ってみたり…。
「本当に必要?」買う前に自分に聞く
特に家電などは高額な上に、最新機種でなくてもなんら問題無いケースがほとんどです。
昨日買ったコンビニのお菓子や新商品のジュースも、なくても困らないものだったかもしれません。
試しに今後3か月の間だけでも、商品をレジに持っていく前に
と考える癖をつけてみると、「やっぱり要らないや」となることが多くて驚くはずです。
そうしていくうちに自分が心から必要としているものがだんだんと分かってきます。
「本当に価値のある出費」がピンとこない方はこの思考方法を試してみてください。
消費の断捨離で毎日をハッピーに
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もちろん社会ではいろいろな人付き合いがあるので、全ての消費活動を自分の価値観で決める事はできません。
それでも「そうでもない出費なんて1つもない!」と言える人はごく稀なのではないでしょうか。
少しの意識でもっと消費をハッピーに、そして貯金ペースもアップする事ができるはずです。
試しにここ最近の出費を思い返してみて
・ 本当に価値のある出費
・ 仕方のない出費
・ なくてもよかった出費
の3つに分けてみてください。
本当に価値のある出費のことを考えると
「あの人が喜んでくれた」
「あの飲み会は本当に楽しかった」
など、ポジティブな感情ばかり思い浮かぶはずです。
一方で仕方のない出費やなくてもよかった出費のことを考えると、後悔の感情や怒りすら沸いてくるかもしれません。
仕方のない出費は社会で生きる上でどうしようもないものだとしても、なくても良い出費の中には自分でコントロールできるものもあるはずです。
筆者の考える理想は「本当に価値のある出費」が「なくてもよかった出費」の10倍以上あること。
この比率が大きければ大きいほど、人生の幸福感は増していきます。
自分の価値観に素直に従って消費活動を断捨離することで、幸せと思える時間がどんどん増えていきますよ。
幸福感を感じるお金の使い方
大人になるにつれ周りの価値観に影響され、自分の感情に従って動く事が難しくなってしまいます。
自分が価値を感じるものがグルメでも美容でも、家族や恋人でも未来(貯金)でも、他人には言えないようなことであっても、その感情は誰からも責められるべきではありません。
子供の頃は誰しもが少ないお小遣いの中で、自分が本当に欲しいと思うものだけを買っていたはずです。
今もう一度子供の頃に戻ったつもりで、周りと比較する事をやめて自分の好きなことにだけお金を使うことができれば、建前ではない心からの幸福感を得られるでしょう。(執筆者:島村 妃奈)