日経平均株価は1989年12月29日に史上最高値3万8,957.44円を記録しています。
この平成の始まりにつけた価格は、平成が終わろうとしている現在まで射程圏内に捉えることすらできていません。
いつの日かこのバブル期最高値を超えることはできるのでしょうか?
そこで今回は日経平均が史上最高値を超えるために必要なことや、その可能性について紹介していきます。

目次
近い将来バブル期の高値を超えることは十分に可能
結論から言いますと、日経平均株価は近い将来史上最高値を超えることは十分可能です。
その理由はいくつかあります。
・企業業績は長期的に右肩上がり
・衰退する企業と勢いのある企業の入れ替え
基本的には企業業績は長期的に右肩上がりになり、衰退する企業は日経採用銘柄から除外されることを考えれば、長期的に日経平均株価のEPSは右肩上がりになります。
この仮説が正しいのなら、あとはどれだけの割高水準まで買われるかどうかが、史上最高値を更新できるかのポイントになります。

30年かけた調整
日経平均株価は史上最高値を記録したバブル期以降も、何度も調整を繰り返しながらITバブルやリーマンショック前などの高値を付けています。
この高値圏では、現在では考えられないほどの割高水準でした。特にバブル期には日経平均のPERは約60~80倍程度を記録しています。
その点、アベノミクス相場では、日経平均はおおむね約13~16倍程度で推移しているため、企業業績が伴っている正常な水準だといえるでしょう。
日経平均は約30年かけて異常なほどの割高水準の調整が完了したといえます。
史上最高値を更新するために必要なEPSは2,597.16円

日経平均株価がPER15倍程度の心地よい水準で史上最高値を超えるためには、どれだけのEPSが必要なのでしょうか?
直近のEPSが1,700台で推移しているため、まだまだ遠いように感じるでしょう。しかし、EPSが平均6%上昇すれば、7年後には到達する値です。
この間、景気後退サイクルや円高による減益など、様々な不確定要素があることは間違いありません。
ただ、次回orその次の年単位の大きな上昇トレンドが発生した頃には、日経平均株価が4万円になるのも、あながち夢物語ではないでしょう。
非常識はいつか常識になる
日経平均株価が1万円を下回っていた民主党政権の時代には、数年後に日経平均株価が2万円を超えるなんて、多くの人が夢にも思わなかったことでしょう。
しかし、その非常識な数値は、今や常識的な数値になっています。
それと同じように、数年後に日経平均株価が史上最高値を超えるなんて、現在は誰も考えていないはずです。ただ、この非常識もいつか常識になる日が訪れるかもしれませんね。(執筆者:三田 亮)