介護や医療でお世話になった方に、何かお礼をしたいと考えている人は多いと思います。
しかし、どのように行っているのか分からないケースがほとんどで、現状が見えずで悩んでいる人も多いと思います。
今回は、介護や医療に対してどのようにお礼をしているか、分かりやすくリアルにお伝えします。

目次
多くの施設や病院では受け取っていない
介護や医療は料金を払ってサービスを受けていますので、それ以上のことをお礼としていただくことはあまりやっていません。
仮に、お礼をしようとしても、丁重にお断りをされるでしょう。
特に、公務員はその辺りの意識が強く受け取りを断固拒否されることが多いです。
病院や建物の壁に
という貼紙をしているところが多いと思います。
それを無視して、渡そうとしても直接職員に断わられるケースも珍しくありません。

人によってはお礼をすることも…
しかし、実際には全く受け取っていないということでもありません。
私は施設で働いています。
利用者が亡くなった後、「お礼の気持ちを…」とお菓子などを持って来られる場合にはありがたく頂戴しています。
こちらからすれば、お断りをすること自体ツラい気持ちになることもあります。
ごく日常では、受け取りません。
こちらも気が引けますし、利用料をいただいてその分のサービスを提供しているので、お断りをしています。
社会福祉法人なら寄付という形もある
社会福祉法人なら寄付という形で数万円いただくことがあります。
領収書も発行し、収支報告もします。
2~3万円が多いですが、なかには20万、30万円を寄付してくださる方もいらっしゃいます。
寄付金の受付ができる社会福祉法人ならではの方法だと言えるでしょう。
社会福祉法人に寄付すると税金控除の対象になります。

病院の先生へのお礼
直接担当をしてくださった医師へお礼を数万円されるケースもあります。
普通に渡すと受け取ってくれませんので、手のひらから手のひらに握らせて少し強引に渡すことがあるようです。
また、胸ポケットに差し込んで去っていくような方法もあります。
担当のケアマネジャーへのお礼
ケアマネジャーは直接自宅に訪問するので、他の職種より特別です。
田舎なら、自宅で採れた野菜や産み立ての卵などを渡すという話も聞きます。
あとは、訪問の際のお菓子やお茶はどのご家庭でもされているようです。
利用者が亡くなられた場合には現金もしくは商品券をお礼として、その担当ケアマネジャーさんに渡されるケースもあります。
実際のところお礼はした方がいいのか

結論から言いますと、特別なお礼は必要ありません。
お礼をする側からすれば、少しでも自分達の気持ちを伝えたいということで形にされるだと思いますが、お金やお菓子だけがお礼ではないと思います。
私が経験した中では、亡くなられた利用者の家族(喪主)が告別式の際、私の勤める施設名と私の名前をあいさつで出していただいて「本当にお世話になりました」と言ってくださったときは涙が流れるほどうれしかったです。
お礼はさまざまな形がありますので、工夫して気持ちを伝えると気持ちが伝わるかもしれませんね。(執筆者:陽田 裕也)