「○○ペイ」が次々と登場していますが、約1,200万人が利用しているフリマアプリ「メルカリ」からも、スマホ決済サービス「merpay(メルペイ)」が2月13日より提供されています。
メルペイの大きな特徴はメルカリとの相性の良さですが、それ以外にもメリットがてんこ盛りです。
この記事では、メルペイの特徴やメリット、今後の展望などを紹介します。
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目次
メルカリの売上金をiD加盟店で利用できる
メルペイでは、メルカリでの取引によって得られる「売上金」を電子マネー「iD」の加盟店で利用できるようになっています。
これまでのメルカリの売上金は使い勝手がわるかった
正直な話、これまでのメルカリの売上金は使い勝手がよくありませんでした。
例えばメルカリで2,000円のものを売った場合、手数料10%が引かれた1,800円が「売上金」となります。
たまった売上金は、
・ 銀行口座への出金
の2種類の使い道があり、交換後のポイントはメルカリでの商品購入に使えます。
ただし、ほしい商品がなければポイントに交換してもさほどお得ではありません。
どちらかというと現金化できる「銀行口座への出金」が魅力的ですが、これがくせ者です。
まず、メルカリのアプリから振込先を登録した上で振込申請をする必要がありますが、売上金が1万円未満ですと210円の振込手数料がかかります。
売上金が1万円たまるまでじっくり待ってもいいのですが、売上金には180日間の有効期限があります。
売るものがないと有効期限を迎えてしまい、売上金が消滅してしまうのす。
メルペイにより売上金の利便性が格段に向上!
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そんな売上金に対する不満を、メルペイは一気に解消してくれます。
メルカリ内でほしい商品がなくても、電子マネー「iD」の加盟店で利用できます。
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iDの決済に対応しているのは全国90万カ所にのぼり、コンビニ・ファストフード・ドラッグストア・飲食店など日常的に使うお店がずらりと並んでいます。
わずかなメルカリの売上金も有効期限切れで消滅することなく、しかも手数料無料でiD加盟店で使えるので、無駄になることもありません。
Suicaへのチャージも可能
メルカリの売上金をApple Pay経由で、以下のような手順で交通系ICカード「Suica」へもチャージ可能です。
(2) モバイルSuicaアプリを開く
(3) 「入金(チャージ)」→「Apple Pay」を選択
(4) 「メルペイ電子マネー」を選択するとチャージができる
若干手間はかかる印象ですが、Suicaは街中のお店だけでなく電車・バスに乗るのにも使えるので、さらに使い道が広がります。
今後は後払いも利用可能になる予定
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現在のところ、メルペイは売上金を使うか、メルペイ残高へ銀行口座からチャージするかのいずれかで利用可能ですが、いずれにせよ前払いです。
しかし、今はお金がなくてもメルペイが使えるように、「メルカリあと払い」というサービスを2019年春ごろに開始予定となっています。
メルペイのイマイチなとこ
現状はiPhoneを持っていないと使えない
現在のところ、メルペイが利用可能なのはiOSが搭載されている端末、スマホではiPhoneしかありません。
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Android端末では現在のところ利用できませんが、3月中旬よりコード決済にも対応予定で、iD加盟店でなくても利用シーンが大きく広がるでしょう。
メルカリユーザー以外には魅力が乏しい
メルカリユーザーにとってはメリットが大きいメルペイですが、逆にメルカリユーザー以外にとってメルペイは魅力に乏しいといえます。
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同じくスマホ決済サービスでは後発の「PayPay」(ペイペイ)が100億円キャンペーンで認知度を一気に上げたのに対して、メルペイではそのようなキャンペーンを特に用意していません。
メルカリの売上金の使い道が増えるというのが大きなメリットであるメルペイは、メルカリユーザー以外にとっては選択肢となりにくいです。
ポイントがたまらない
「○○ペイ」を選ぶ際、ポイント還元率を気にする方も多いでしょうが、メルペイを使ってもポイントはたまりません。
メルペイは売上金だけでなく、メルペイ残高にチャージすることでも利用可能ですが、チャージ方法は銀行口座のみで銀行口座からチャージしてもポイントはたまりません。
クレジットチャージができないためクレジットカードのポイントもためられません。
売上金の使い道が広がるメルペイ
メルペイはメルカリとの相性が非常に良く、これまでは振込手数料を気にするあまり消滅させていたメルカリの売上金を、iD加盟店で利用できるようになりました。
Apple Pay経由ならばSuicaへのチャージもできますが、現在のところメルペイはiPhoneにしか対応しておらず、メルペイを利用してもポイントがたまりません。
デメリットも見逃せないメルペイですが、メルカリユーザーにとって「売上金の使い道が広がる」というのは、デメリットを帳消しにするような大きなメリットでしょう。(執筆者:角野 達仁)