目次
もうすぐ春のお彼岸がやってきます

長い冬の寒さにあらゆる動物や植物が身を小さくしていましたが、春の到来を喜ぶのは、この世に生きる私たちだけでなく、亡き人も同じです。
春のお彼岸のお墓参りはとても心地がいいものですが、さらに気持ちよくお参りできるために、お墓のリフォームという方法があります。
しかし、お墓をリフォームしたいと思っても、どれくらいの費用がかかるのか、不安に思う人も多くいることでしょう。
この記事では、お墓のリフォームについて綴って参ります。
墓石の建て替え
古いお墓を新しく建て替えるには、既存の墓石を解体処分し、墓地の地盤を改めて基礎工事をし、それから新調した墓石を据えていきます。
新たにお墓を建てるのより余計に費用がかかることもありえます。
墓地の面積や、新しくするお墓の形や石種によって、費用は大きく増減するでしょう。
一般的な相場で言うならば、解体撤去は墓地1平方メートルあたり10万円から15万円が目安だと言われています。
また、お墓のポータルサイト「いいお墓」(株式会社鎌倉新書)によると墓石建立の平均相場は138万円という調査結果が出ています。
これらを考えると、墓石の建て替えには150万円から200万円くらいは必要になるものと思われます。
リフォーム1:墓石の磨き直し
墓石の表面を磨きなおすことで、新品同様の輝きを取り戻すことができます。
ただし、墓石を一旦解体し、加工場での作業です。
また、磨き直すことで彫刻文字が埋もれてしまい、再度彫刻し直さなければならないことがあるだけでなく、彫刻文字や傷の深さによっては、一回りも二回りも墓石が小さくなる恐れもあります。
必ず石材店と事前の打ち合わせをして、どのような仕上がりになるか確認しておきましょう。
費用の相場は20万円~です。
リフォーム2:雑草対策

お墓の管理で厄介なのが雑草。
多くの人が頭を悩ませているのではないでしょうか。
草の生えない墓地にするには、
・ 地面をコンクリートで打つ
・ 「防草マサ」や「ストーンレジン」と呼ばれる防草専用の土砂を敷き詰める
などの方法があります。
費用の相場は1平方メートルあたり3万円~です。
リフォーム3:霊標の新設
ご先祖様の戒名は墓石の側面に彫刻していましたが、両面に納まりきらない場合は霊標(れいひょう)と呼ばれる、戒名を彫刻する板石を新設します(「墓誌」や「戒名板」とも呼ばれます)。
霊標を設置することで、表と裏両面で20名程度は文字彫刻が可能になります。
費用は石種や彫刻する人数によって異なりますが、平均相場は15万円~です。
リフォーム4:追加彫刻
身内に不幸ができて遺骨をお墓に納める時に合わせて、故人の戒名を墓石に彫刻します。
実際には、戒名だけでなく、故人の生前の名前、年齢、命日などを刻みます。
平均相場は3万円から5万円です。
いまあるお墓に少し手を加えるだけで、見違えるほどにきれいになります。
春のお彼岸前に、家族で話し合ってみたください。(執筆者:五十嵐 信博)