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長期海外滞在で困る歯のトラブル
海外旅行保険で補償外のことが多く、治療費を全額負担しなければなりません。
治療技術にも不安があります。
海外で突然歯の痛み、差し歯が取れた、歯が欠けるなどトラブルが起きると本当に焦ります。
差し歯が欠けてしまった…
柔らかな食パンをかじっただけなのに、差し歯が掛けました。
長年使用した劣化が原因のようです。
とても気になりますが、中国ではマスクをしていると怪しまれ、地下鉄の荷物検査やさまざまな場所で、保安官に止められるので、マスクは多様できません。
仕方なく、中国の歯医者で対応できないか考えてみました。
中国の歯医者で対応できないか調べてみた
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歯科治療は、海外旅行保険の補償外(歯科特約を付けていない)ので、すべて実費です。
中国人の友人に歯科治療費を聞いてみました。
・ 親知らずの抜歯:1,200元(約1万9,000円)
・ 子供の虫歯治療レジン補修:200元(約3,200円)
*1元 = 16.2円で算出しています。
日本なら子供の虫歯治療は保険適用で500円程度です。
保険がきかない不安を感じます。
中国の歯医者は自由診療で、歯科クリニックごとに値段に大きな差があります。
特に外国人が安心して利用できる先進的な歯医者は、費用が高額になりやすいです。
歯科クリニックで直接たずねてみた費用と治療期間
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欠けた部分の補修ができないか、とりあえず歯科医に聞いてみました。
治療室まで行き、歯の状態を見てもらい、カウンセリングを受けます。
状況を説明すると、「素材の違いから欠けた部分のみの修復はできない」と言われました。
差し歯ではなく、自歯なら補修できるそうです。
差し歯の作り直しを勧められます。差し歯の作り直しにかかる時間は1週間です。
・ 裏側が金属の硬質レジン:900元(約1万4,600円)
・ オールセラミックス:3,000元(約4万8,600円)
オールセラミックスのものは全体が白く、見た目が自然です。
日本で作れば、
・ オールセラミックス:保険適用外約3~10万円(保険適用外・価格は材質による)
カウンセリング料金は無料でした。
中国の歯医者は自由診療なので、患者が納得してから治療を始めます。
気に入らなければカウンセリングだけで他のクリニックに変えても問題はありません。
先生も窓口のお姉さんもそうした対応に慣れているようでした。
納得できないので、別の歯医者を訪ねてみました。
2件目の歯医者で同じ説明をします
同じように、900~3,000元の作り直しを勧められました。
でも、「帰国日が近いので、それまでの2週間だけ保てればいい」と話すと、特別に補修のみやってくれると言ってくれました。
こちらの歯医者は柔軟です。
費用を納得させるため、素材は患者に選ばせる
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補修に使用する材料は料金ごとに分かれていて、患者自身が選びます。
日本では歯科医にまかされている部分を患者に選ばせる点が興味深いです。
高額の費用が絡んでいるので、必要なことでしょう。
私は2番目に安くて、歯科医がおススメの良質の素材を選びました。
それでも350元(約5,685円)です。決して安くはありません。
「きっと欠けるので、もし欠けたらまた来てください。次回の費用は割引します」と言われました。
ほんの数ミリの欠けた部分をしっかりと補修してくれましたが、かかった費用を考えると微妙な気分です。
安くて早い、日本の歯科治療
帰国後すぐに歯科医へ。差し歯の作り直しは、保険適用で3,200円でした。
しかも、それまで使っていた歯は新しい差し歯ができ上がるまでの仮歯として使うため、簡単に補修してくれました。
この補修のために2軒の歯医者を回り、約5,600円も払ったと思うと悲しくなります。
歯科治療は日本が一番と痛感させられました。(執筆者:桜井 まき)