先週4月15日~19日は、前週からの流れの高原状態から上抜けし、抜けたところの一段高で もみ合う形の一週間となりました。
先週一週間の高値は2万2250円で、安値が2万2162円と 100円内のレンジでの推移となっています。
前週末から先週初めにかけ、空けた窓を埋めることなく下値の抵抗帯として維持する形で推移するも、上に値を伸ばすに至らず、10月から12月の下落の戻り61.8%のポイント22347.26円に2円足りないところでピタッと上げ止まった形を示しています。
この61.8%の戻りが意識されているのか? 微妙ですが、止まる要因としての材料にはなると思います。
フィボナッチ理論で言えば61.8%戻すという事は、全戻しの可能性が高くなったといえるので、更なる上値追いは警戒が必要なところまで戻しています。
そして週明けから10連休前の一週間であり改元、天皇退位、即位の前の一週間といえます。
なかなかこの後の展開を明確に読むことも難しく、さらには、主要企業の3月末の決算発表も出てきます。
上げるにしろ下げるにしろ、材料は目白押しとなっています。
こうなるとファンダメンタルを見ての判断は非常に難しくなってきており、テクニカル重視というのがセオリーですが、何十年に一回という、改元や天皇後退のご祝儀相場がどれほどとなるのか? 計り知れず、不安がいっぱいで過ごす一週間が始まりそうです。
テクニカルで見ると、短期的にも中期 長期的にも、トレンドは上となっていると考えます。
週足に不安材料は残すものの、日足で見ると25日線が明確に上向きとなり切上がりを見せ、一時の波うちした位置から25日線も上放れており、この週末の25日線の位置は今年の最高値を付けています。
移動平均線の並び 向きを見ても、完全上昇トレンドを示しています。
従って基本的には上値追いを意識すべき状況です。
ただし、実際の建玉となると、残念ながら完全買い優勢でとはいかないタイミングで、10連休入りまであと5営業日となります。
強気で行きたいと思わせる形状となっていますが、基本的にはポジションの偏りは禁物と考えます。
したがって、週明けからの5日間は、買い玉の利確を進めながら入れ直しと、連休入りまでの吹き上がりがあれば、そこでヘッジの売り玉を入れるという事になります。
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実際の日々の動きが起きてみないことには、細かいイメージまでは出来ないですが、概ねどのように動かし回していくかのイメージはこの週末のうちにしておくことと考えます。
そして、為替についてですが、日経は3月に付けた高値を上値抵抗線として、約2か月ちょっと(またぎ3か月)のBOXを形状していたものの、3か月目に入ったところで上放れ(時期的には想定内)しました。
この上値のあたりは為替と連動しており、1ドル112円が同じく円安方向への目途となっていました。
日経は上抜けたにも関わらず、為替に関しては未だ112円近辺でうろうろしており、112円台半ばに向かう雰囲気は出ていないです。
したがって、外国人中心の日本マーケットにおいて、為替に連動する日経平均の上抜けは海外勢から見たときに、果たして上抜けたとみられているのか?も少々疑問には残るところです。
為替がここから112円台半ばへと円安に向かってくれれば、素直に23000円への意識になるのですが、現状は上に対しての思いは、後ろ髪をひかれながら、恐る恐る上昇を取っていくという形になっています。
そして、米国の状況では、為替は111円台後半に気持ち円高の雰囲気で、CMEや日経先物から見ると、週明けは小幅高で寄り付く公算です。
しかし、上抜けするに至らないことから、週明けは 先週のもみ合いの上値下値のどちらに離れるかが目先注目となりそうです。
目次
現状分析
5日線
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一週間を通して上向きを維持しており短期的な強さをイメージさせます。
位置としては、週初めに上に乖離し、週後半に乖離を詰めて触っての週末入りですので、週明けに方向感が出るかもしれませんが、時期的なことを考えると、週初めも もみ合いが続いて、5日線に絡まった値動きが想定されます。
25日線
変わらず上向きを維持しており、年初来高値の位置まで切り上げてきています。
位置としては、週を通して上に乖離しており、先週水曜日に最大に広がった乖離率で3.4%程度となっており、過熱感となるほどの乖離とはならず、ジリ上げという典型的に判断の難しい上げ方をしていると考えます。
イメージとしては、2017年の秋口から2018年の1月23日に向かっての上げのような、毎日毎日はそんなに上げていないけど、振り返ったら結構上げたなと思うようなことなりそうな予感です。
75日線
変わらず上向きで、上向きに角度の強さを感じる形状となり、中長期的にも年末の調整が完全に明けそうな動きとなっています。
位置も上を推移し、100日線とのゴールデンクロスも間近となっています。
トレンドライン
前週記載のBOX上限の上値抵抗線は突破したので、逆に2万1700円近辺の横軸は、今後下値抵抗線となると考えます。
上の抵抗線としては、12月3日の高値の横軸と、昨年半ばのBOXの上限2万3000円近辺が意識されると考えます。
下に関しては、先ほどの2万1700円近辺の横軸と、先週記載と同様の切上がりのラインとして、3月28日の安値に向けて2月8日からのラインと、12月26日からのラインがあり、この2本が抵抗線として意識します。
短期的には、3月28日と4月10日の安値を結んだラインも気にしていきたいと思います。
テクニカル指標
一目均衡表
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前週と変わらず上方シグナル点灯中と考え強い形状です。
ここで少し日柄を気にすると、3月28日からの日柄でこの週末で17日となっています。
日柄的には、押し目ないし調整となる可能性のあるところに来ており、さらには対等数値としてみたときに、2月8日から3月4日の上げた日数と幅と近い動きとなっています。この2月の上昇は16日でした。
気にしすぎかもしれませんが、少々気になるポイントです。
ボリンジャーバンド
バンドの広がりを継続させながら、ほぼ明確に上へのボリンジャーウオークに突入と取れる形状となりました。
こうなると+1σを割り込むまでは強気という考えとなります。
スローストキャスト
2本のラインが下まで降りずにゴールデンクロスを繰り返し かつゴールデンクロスの位置が切りあがるという強いをイメージ付けする形状となっています。
そして今2本のラインが下向きとなっておりますが、このラインがどの位置で今後 ゴールデンクロスするか注目です。
総合判断
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上放れはしたものの、明確に方向感が出たかというと明確といえないというのが現状ですが、やはり強いという事に変わりはなく、時期的に動きにくいとはするものの、上を意識せざる得ない形状というのがリアルに意識する所と考えます。
未来の下げは、いつか?ということは置いておいて絶対に来るのですが、記した通りいつ来るかはわかりません。
このトレンドなのに空売り重視で仕掛ける方も多く見受けます。
あくまでトレンドに合わせた売買ありきで、その上で下げそうなときに有効なのが空売りです。
武器の使い方に注意を払っていきましょう。
週明けは、毎度のことですが大事です。大型連休などイベント入りとなる一週間、またとない経験ですので、目をそらさずしっかり相場と向き合いましょう。(執筆者:城 晶子)