一般的には株や投資信託を買うのはハードルが高い行為かもしれません。
そんな人達の強い味方が、海外でもブームになった「お釣り投資」です。
スマートフォンでキリの良い数字、例えば1,000円支払いなどで850円の物を購入したら150円あまります。
その150円を投資資金にあてていくのがお釣り投資です。
最近では、フィンテック企業がお金関連のさまざまなアプリをリリースしています。
スマホが社会インフラになった今なら、スマホ決済とお釣り投資は誰でも気軽にはじめられます。
目次
お釣り投資は時代に即した投資の方法
世界ではキャッシュレス化が進んでいます。
日本でも今後、経済産業省がキャッシュレス化の割合を増やしていく方針で、ますますキャッシュレスで買い物をすることが当たり前になるでしょう。
そんな時代に生まれたのがお釣り投資アプリです。
お釣り投資では買い物をするときにクレジットカードや電子マネーを使います。
そして支払い時に500円、1,000円、5,000円、などキリの良い数字で支払います。
そして余った端数のお金をプールしておき、投資資金に回します。
お釣りを貯金箱に入れて投資資金にするようなものです。
小さい額からはじめることができるため、投資に対するハードルも低くなります。
火付け役は海外のフィンテックアプリ
実はお釣り投資は日本発ではなく海外発のブームです。
ここでは海外でお釣りブームの火付け役になったアプリ、AcornsとMoneyboxを紹介します。
Acorns(エイコーンズ)
Acornsはアメリカのカリフォルニア州のフィンテック系企業が提供しているアプリです。
クレジットカードやデビットカードでの買い物のたびにお釣りが貯まります。
そしてリスク許容度に応じたポートフォリオに投資をすることができます。
特徴は若い世代がユーザーの中心を占めているところで、ユーザーの75%以上が18歳から35歳程度の若者です。
Moneybox(マネーボックス)
一方、Moneyboxはロンドン発のフィンテックサービスです。
英国在住の18歳以上の人を対象としてスタートした、お釣り投資ができるフィンテックアプリで、カード決済時の端数を運用資金に回します。
他にも週単位で金額を決めて口座引き落としをしたり、ボーナスなどを臨時収入として一括入金して投資にあてるなどの機能も搭載されています。
Moneyboxのターゲットはイギリスでも投資を敬遠しがちなミレニアム世代です。
日本に登場したお釣り投資アプリ
米英のお釣り投資ブームは日本にも上陸しました。
これを読んでいるみなさんも、簡単にお釣り投資にチャレンジすることができます。
トラノコ
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「トラノコ」は日本の企業であるトラノテック株式会社が運営するお釣り投資アプリです。
海外のお釣り投資アプリと同じく、支払いの端数のお金を運用資金に回します。
リスク許容度に応じて3つのトラノコファンドを選んで投資する方法です。
マネーフォワードやZaimなどの家計簿アプリや、よく使うクレジットカードに連携すれば、すぐにお釣り投資をはじめることができます。
マメタス
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同じく日本の企業ウェルスナビ株式会社が運営するお釣り資産運用アプリが「マメタス」です。
マメタスも支払いの端数を運用資金に回すのは他のお釣り投資アプリと変わりません。
しかし資産運用はロボアドが行うため自分でポートフォリオを考えるのが面倒な方におすすめです。
手軽に投資をはじめたい人にはぴったり
説明してきたように、お釣り投資アプリはクレジットカードなどと連携して支払い額の端数を投資資金にあてる仕組みです。
少額のお金をコツコツと運用していく投資方法なので、本格的に自分で考えて投資をしたい人やまとまった額を運用したい人には物足りないかもしれません。
しかし、スマートフォンに慣れている若い世代や投資初心者の方にはおすすめです。
投資をはじめる第一歩、小さい額から投資をはじめたい人は、投資デビューにお釣り投資を検討しても良いのではないでしょうか。(執筆者:田守 正彦)